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京都大学 2012年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

次の各問に答えよ.

(1) 2つの曲線y=x4y=x2+2とによって囲まれる図形の面積を求めよ.

(2) nを3以上の整数とする.
1からnまでの番号をつけたn枚の札の組が2つある.
これら2n枚の札をよく混ぜ合わせて,
札を1枚ずつ3回取り出し,取り出した順にその番号をX1X2X3とする.
X1<X2<X3となる確率を求めよ.
ただし一度取り出した札は元に戻さないものとする.

難易度4/ 10計算量4/ 10目安15

積分確率 面積計算数え上げ、計算整理

方針

(1) は2曲線の交点を求め、区間内でどちらが上にあるかを確認して上下差を積分する。偶関数なので [0,2] の2倍にすると計算が安定する。(2)は「同じ番号の札が2枚ある」ため、番号だけでなく物理的な札を区別して順序つきに数える。全事象は 2nP3 通りで、好ましい場合は3つの異なる番号を選び、それらが小さい順に出る順序だけを取り、さらに各番号について2枚のどちらが出たかを選ぶ。

解答

(1)
交点ではx4=x2+2である。X=x2 とおくとX2X2=(X2)(X+1)=0.X0 より x2=2 であり、交点の x 座標はx=±2である。区間 [2,2] では x=0 のとき
x2+2>x4 であるから、上側が y=x2+2、下側が
y=x4 である。

2曲線と囲まれる領域の位置関係は次のようになる。

被積分関数は偶関数なので、求める面積 SS=22(x2+2x4)dx=202(x2+2x4)dx=2[x33+2xx55]02=56215.\newpage
(2)
同じ番号が書かれた2枚の札も、札そのものとしては区別して数える。
戻さずに3回取り出す順序つき全事象は2nP3=(2n)(2n1)(2n2)通りである。

X1<X2<X3 となるには、3つの番号が相異なり、それらが小さい順に
出なければならない。3つの番号の選び方はnC3通りであり、各番号について2枚のどちらを取るかがそれぞれ2通りある。
したがって条件を満たす取り出し方は23nC3通りである。よって確率は8nC3(2n)(2n1)(2n2)=8n(n1)(n2)/62n(2n1)2(n1)=n23(2n1).

別解

解法2(相異なる番号を条件とする対称性)

方針

(1) は交点と上下関係から面積を積分する。(2)ではまず3回の番号がすべて異なる確率を逐次的に求める。その条件のもとでは、3つの相異なる番号の6つの出現順序が対称であるため、昇順になる確率は1/6 である。直接的な順列計数とは異なる条件付き確率で結論を出す。

解答

(1)
2曲線の交点は x=±2 であり、その間では
x2+2x4 である。したがって面積は22(x2+2x4)dx=2[x33+2xx55]02=56215.(2)
まず、3回に現れる番号がすべて異なる確率を求める。1枚目を取った後、
残る 2n1 枚のうち同じ番号の札は1枚だけなので、2枚目の番号が
1枚目と異なる確率は2n22n1である。

異なる2つの番号が出た後、残る 2n2 枚のうち、すでに出た2番号の
もう1枚ずつを除く 2n4 枚が新しい番号をもつ。したがって3番号が
すべて異なる確率は2n22n12n42n2=2n42n1.3番号が相異なるという条件のもとでは、その3番号の6つの出現順序は
対称で同様に確からしい。このうち
X1<X2<X3 となるのは昇順の1通りだけである。よって求める確率は2n42n116=n23(2n1).

総評

難度4、目安時間15分。(1)は交点と上下関係を確認してから偶関数として積分すれば計算が軽い。(2)は同じ番号が2枚あるため、番号だけで数えると重複を落としやすい。札そのものを区別して全事象を 2nP3 とし、3つの番号が異なり小さい順に出る場合だけを数えるのが安全である。約分では 2n2=2(n1) を見落とさないこと。

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出典: 京都大学 2012年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。