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京都大学 2014年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第6問

双曲線y=1xの第1象限にある部分と,
原点Oを中心とする円の第1象限にある部分を,
それぞれC1C2とする.
C1C2は2つの異なる点ABで交わり,
AにおけるC1の接線lと線分OAのなす角はπ6であるとする.
このとき,C1C2で囲まれる図形の面積を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

積分図形と方程式 接線・法線面積計算定積分評価

方針

交点 (x,1/x) での双曲線の接線と半径 OA の傾きを比較し、なす角が π/6 となる条件から x2=2±3 を得る。これにより円の半径が2と決まる。2交点の間では円弧が双曲線の上にあるので、両曲線の差の定積分として面積を求める。端点では円の原始関数の代数項が打ち消し合い、扇形部分と対数だけが残る。

解答

C1:y=1/x と円 C2 の交点を (x,1/x)(x>0) とおく。この点における C1 の接線の傾きは 1x2 であり、線分 O(x,1/x) の傾きは 1/xx=1x2 である。

2直線のなす角を ϕ とすると、傾きの公式よりtanϕ=1x21x21+(1x2)(1x2)=2x2x41である。条件より ϕ=π/6 だから 2x2x41=13 である。u=x2 とおくと u21=23u となる。u>1 の場合は u21=23u より u=2+30<u<1 の場合は 1u2=23u より u=23 である。したがって2交点の x 座標は x1=23,x2=2+3 である。

円の半径を r とすると、交点では r2=x2+1x2=u+1u である。u=2+3u=23 は互いに逆数なので、どちらの場合も r2=4 である。よって円は x2+y2=4 であり、第1象限では y=4x2 で表される。 x1<x<x2 では円弧が双曲線より上にある。その位置関係は次図のとおりである。

したがって求める面積 SS=x1x2(4x21x)dxである。円の部分の積分では x=2sint とおく。x=x1,x2 はそれぞれ t=π/12,5π/12 に対応し、dx=2costdt であるからx1x24x2dx=π/125π/124cos2tdt=[2t+sin2t]π/125π/12=2π3.最後の等号では sin(5π/6)=sin(π/6)=1/2 を用いた。一方、双曲線の部分はx1x21xdx=logx2x1である。ここで x2x1=2+3 だからx1x21xdx=log(2+3)である。

したがって求める面積は 2π3log(2+3) である。

別解

解法2(極座標)

方針

接点 (x,y) では、双曲線 xy=1 の接線方向ベクトルを (x,y)、半径方向を (x,y) と取れる。角の条件から円の半径を2と決める。その後、極座標で双曲線を r2=2/sin2θ、円を r=2 と表し、2つの半径平方の差を角度で積分する。

解答

交点Aを (x,y) とする。双曲線 xy=1 の接線方向ベクトルには (x,y) を取れる。実際、法線方向 (y,x) との内積は0である。一方、半径 OA の方向ベクトルは (x,y) である。

この2つのベクトルの長さはともに x2+y2 である。なす角が π/6 だからx2y2x2+y2=cosπ6=32.円の半径を R とすれば x2+y2=R2 であり、xy=1 より(x2y2)2=(x2+y2)24x2y2=R44.したがってR44R4=34となり、R4=16 である。半径は正なので R=2 である。

極座標 x=rcosθ, y=rsinθ を用いる。双曲線 xy=1r2cosθsinθ=1,r2=2sin2θと表され、円は r=2 である。交点では4=2sin2θだから、第1象限にある2交点の偏角はθ=π12,θ=5π12である。この間では円が外側、双曲線が内側にある。したがって面積 SS=12π/125π/12(42sin2θ)dθ=[2θ12log(tanθ)]π/125π/12.ここでtan5π12=2+3,tanπ12=23=12+3である。よってS=2π3log(2+3)である。

総評

難度7、計算量6。目安時間は25分。接線と半径のなす角から円の半径を決め、その後に面積積分へ進む構成である。傾きの公式では絶対値が必要で、x21 より大きい交点と小さい交点の両方が出る。面積計算では、円の原始関数の x4x2/2 が両端で等しく消えること、x1/2=sin15x2/2=sin75 と読めることが計算短縮のポイントである。最後の対数 log(x2/x1)=log(2+3) まで整理して答える。 円と双曲線の位置関係を図示した。第2解法では角条件をベクトルで処理して半径を決め、極座標の面積公式で積分した。

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出典: 京都大学 2014年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。