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京都大学 2016年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

四面体OABCが次の条件を満たすならば,それは正四面体であることを示せ.

条件: 頂点A,B,Cからそれぞれの対面を含む平面へ下ろした垂線は対面の外心を通る.

ただし,四面体のある頂点の対面とは,その頂点を除く他の3つの頂点がなす三角形のことをいう.

難易度7/ 10計算量5/ 10目安25

ベクトル論証・証明 内積の利用座標設定、計算整理

方針

Oを原点とし,OA=aOB=bOC=cとおく。三角形OBCの外心uu=ub=ucを満たすので,ub=b2/2uc=c2/2である。Aからの垂線が外心を通ることからaub,cに垂直となり,内積の式が得られる。同様にB,Cについて式を立て,長さと内積がそろうことを示す。

解答

Oを原点とし,OA=a,OB=b,OC=cとおく。

まず,三角形OBCの外心を位置ベクトルuで表す。外心の定義より u=ub=uc である。u2=ub2を展開すると ub=b22 であり,同様に uc=c22 である。 Aから平面OBCへ下ろした垂線はこの外心を通るので,au は平面OBC上の方向b,cに垂直である。したがってab=ub=b22,ac=uc=c22を得る。

同じ議論をBから平面OCAへの垂線,Cから平面OABへの垂線について行うと,ab=a22,bc=c22,bc=b22,ca=a22も得られる。

これらを比較すると,まず ab=a22=b22 より a=b である。同様に b=c,c=a であるから,a=b=c が成り立つ。その共通の2乗をL2とすると,3つの内積はすべて L22 である。

したがって OA=OB=OC=L であり,さらに AB2=ab2=L2+L22L22=L2 である。同様に BC2=CA2=L2 である。よって6辺がすべて等しいので,四面体OABCは正四面体である。

別解

解法2

方針

外心と垂足が一致することを,直角三角形の三平方の定理に直接使う。頂点Aから対面へ下ろした垂線の足が三角形OBCの外心なら,AからO,B,Cまでの3距離が等しい。同じ事実をB,Cについて適用して6辺をそろえる。

解答

頂点Aから平面OBCへ下ろした垂線の足をUAとする。仮定より,UAは三角形OBCの外心でもある。したがってUAO=UAB=UAC(1)である。

またAUA平面 OBCだから,三角形AUAO,AUAB,AUACはいずれもUAを直角とする。三平方の定理と(1)よりAO2=AUA2+UAO2,AB2=AUA2+UAB2,AC2=AUA2+UAC2の右辺はすべて等しい。よってAO=AB=AC.(2)同様に,頂点Bからの垂線の足は三角形OCAの外心だからBO=BA=BC,(3)頂点Cからの垂線の足は三角形OABの外心だからCO=CA=CB(4)となる。(2)と(3)からAO,AB,AC,BO,BCはすべて等しく,さらに(4)からCOも同じ長さである。

したがって四面体OABCの6辺はすべて等しく,OABCは正四面体である。

総評

難度7,計算量5。目安時間は25分。外心条件は,重心条件と違って「外心の位置」を直接求める必要はなく,u=ubから内積式を取り出せばよい。Aからの条件だけでは長さはそろわないので,A,B,Cの3条件をすべて使って比較することが重要である。最後にOA=OB=OCだけで止めず,AB,BC,CAも同じ長さになることを計算して正四面体と結論する。

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出典: 京都大学 2016年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。