Evolton

京都大学 2016年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

xyz空間において,平面y=zの中でxey+ey21,0ylogaで与えられる図形Dを考える.ただしaは1より大きい定数とする.

この図形Dy軸のまわりに1回転させてできる立体の体積を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

積分図形と方程式 体積計算定積分評価置換

方針

yを固定して,y軸に垂直な平面での断面を考える。図形Dは平面y=z上にあるので,点(x,y,y)からy軸までの距離はx2+y2である。固定したyではxb(y)b(y)=(ey+ey)/21の線分が回転し,半径yからy2+b(y)2までの円環を作る。断面積がπb(y)2になるので,0ylogaで積分する。

解答

yを固定して考える。図形D上の点は平面y=z上にあるので,座標は (x,y,y) と書ける。この点からy軸までの距離は,x,z方向の距離であるから x2+y2 である。

ここで b(y)=ey+ey21 とおく。固定したyに対して,Db(y)xb(y) を満たす線分である。これをy軸のまわりに回転すると,x=0の点が半径yの円を作り,x=b(y)の点が半径y2+b(y)2の円を作る。したがって断面は円環であり,その面積は π{y2+b(y)2}πy2=πb(y)2 である。

よって体積VV=π0loga(ey+ey21)2dy である。被積分関数を展開すると(ey+ey21)2=e2y4ey+32ey+e2y4である。したがって(ey+ey21)2dy=e2y8ey+32y+eye2y8である。

これを0からlogaまで代入する。y=logaではey=aey=1/aであり,y=0では原始関数の値が 181+0+118=0 となる。よってV=π(a28a+32loga+1a18a2)である。

別解

解法2

方針

断面が円環になることを確認した後,被積分関数を指数関数で展開せず,双曲線関数の恒等式で整理する。b(y)=coshy1とし,cosh2y=(1+cosh2y)/2を使えば原始関数が短くなる。最後にy=logaでのsinhy,sinh2yaで表す。

解答

yを固定すると,平面y=z上の点は(x,y,y)であり,y軸からの距離はx2+y2である。b(y)=ey+ey21=coshy1とおく。線分b(y)xb(y)を回転すると,内半径y,外半径y2+b(y)2の円環になる。したがって断面積はπ{y2+b(y)2}πy2=πb(y)2であり,体積はV=π0loga(coshy1)2dyとなる。

ここで(coshy1)2=32+12cosh2y2coshyだからV=π[32y+14sinh2y2sinhy]0loga.L=logaとおけばsinhL=aa12,sinh2L=a2a22である。よってV=π{32loga+18(a2a2)(aa1)}=π(a28a+32loga+1a18a2).

総評

難度6,計算量5。目安時間は20分。平面y=z上の点(x,y,y)からy軸までの距離がx2+y2である点を正しく読むのが第一関門である。断面は円板ではなく,内側半径yをもつ円環になる。ここを押さえれば,積分は(ey+ey)/21の2乗を丁寧に展開するだけである。下端y=0で原始関数が0になるため,代入計算は比較的整理しやすい。

冊子PDFで見る京大の積分の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 2016年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。