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京都大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

0でない実数 a,b,c は,次の条件を満たしながら動くものとする。

(i)1+c22a.(ii)
2つの放物線C1: y=ax2,C2: y=b(x1)2+cは接している。

ただし,2つの曲線が接するとは,ある共有点で共通の接線をもつことをいい,その共有点を接点という。

(1)
C1C2 の接点の座標を a,c を用いて表せ。

(2)
C1C2 の接点が動く範囲を求め,その範囲を図示せよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安30

微分図形と方程式 接線・法線文字消去軌跡

方針

接点の x 座標を t とおき,共有点条件と接線の傾き一致を連立する。傾き一致から b(t1)=at を得て,共有点条件へ代入すると c=at,すなわち接点が (c/a,c2/a) と表せる。(2)では接点を (X,Y) として a=Y/X2c=Y/X に戻し,条件 1+c22a を円板 X2+(Y1)21 に変換する。最後に c0t1 から除外される点を確認し,逆にその範囲の点から a,b,c が作れることも示す。

解答

(1)
接点の x 座標を t とする。C1:y=ax2 の接線の傾きは 2at であり,C2:y=b(x1)2+c の接線の傾きは 2b(t1) である。したがって 2at=2b(t1) であり,b(t1)=at を得る。また共有点条件より at2=b(t1)2+c である。ここに b(t1)=at を用いると at2=at(t1)+c となるから c=at である。よって t=ca であり,接点の座標は (ca,c2a) である。

なお,a0c0 なので t0 である。また t=1 なら傾き一致式から a=0 となるため,実際には t1 でもある。

(2)
接点を (X,Y) とおく。(1)より X=ca,Y=c2a である。c0 より X0 であり,このとき a=YX2,c=YX である。条件(i)は 1+(YX)22YX2 となる。両辺に X2>0 を掛けて整理すると X2+Y22Y すなわち X2+(Y1)21 である。

さらに t=1 は許されない。t=X なので,X=1 を除く必要がある。ただし上の円板上で X=1 を満たす点は (1,1) だけである。したがって候補は X2+(Y1)21,X0,(X,Y)(1,1) である。

逆に,この条件を満たす点 (X,Y) を任意に取る。円板条件と X0 から Y>0 である。そこで a=YX2,c=YX,b=acca と定める。X1 なので ca0 であり,a,b,c はいずれも0でない。このとき 1+c22a は円板条件そのものであり,t=X で2つの放物線は接する。よって上の候補はすべて実現する。

したがって接点の動く範囲は,中心 (0,1),半径1の閉円板 X2+(Y1)21 から,直線 X=0 上の点と点 (1,1) を除いた部分である。

この範囲を図示すると次の網掛け部分である。赤い破線上の点と白丸は含まない。

別解

解法2

方針

接点の x 座標 t を媒介変数として残す。接線条件から c=at を得た後,条件 1+c22aa の2次不等式に直す。判別式と解の範囲から,接点の y 座標が 1±1t2 の間を動くことを示し,円板を直接得る。

解答

(1)

接点の x 座標を t とする。共有点条件と傾き一致条件はat2=b(t1)2+c,at=b(t1)である。第2式を第1式へ用いるとat2=at(t1)+cだからc=at.したがって接点は(t,at2)=(ca,c2a)である。

(2)

接点を (t,Y) と書けばc=at,Y=at2.条件 (i) は1+a2t22a,すなわちt2a22a+10となる。

この2次不等式を満たす実数 a が存在するには判別式が非負でなければならないから44t20,t1.また c=at0 より t0,傾き条件 at=b(t1)a0 より t1 である。

t0 のもとで a の範囲は11t2t2a1+1t2t2.両辺に t2 を掛け,Y=at2 を用いると11t2Y1+1t2.これはt2+(Y1)21と同値である。

逆に,この円板内で t0,1 の点 (t,Y) を取ればa=Yt2,c=Yt,b=Yt(t1)とおくことができる。t0 の円板内では Y>0 なので,a,b,c はすべて0でなく,元の条件を満たす。

よって接点の範囲はX2+(Y1)21から X=0 上の点と (1,1) を除いた部分である。

総評

難度7、目安時間30分。接点を (t,at2) と置き,共有点条件と傾き一致条件から c=at を得るのが出発点である。文字を X,Y に消去する方法と,t を残して a の2次不等式を解く方法の双方でX2+(Y1)21が得られる。図示では円板を塗るだけでなく,c0 に対応する X=0 上の全点と,b0・接線条件から除かれる (1,1) を明示する。逆向きに a,b,c を構成し,範囲内の各点が実現することも確認した。

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出典: 京都大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。