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京都大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

α0<απ2を満たす定数とし,四角形 ABCD に関する次の2条件を考える。

(i)
四角形 ABCD は半径1の円に内接する。

(ii)ABC=DAB=α.条件 (i),(ii) を満たす四角形のうち,4辺の長さの積k=ABBCCDDAが最大となるものについて,k の値を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

三角関数図形と方程式 円の性質三角比の利用微分による最大最小

方針

半径1の円に内接しているので,各辺の長さは対応する中心角 ϕ を用いて 2sin(ϕ/2) と表せる。辺 AB,BC,CD,DA に対応する中心角を順に x,y,z,w とおき,円周角条件 ABC=DAB=α を弧の中心角の和に直す。そこから w=y を得て,u=y/2 により全ての辺長を1変数で表す。最後は v=sin2u として2次式の最大値に帰着する。

解答

AB,BC,CD,DA に対応する中心角をそれぞれ x, y, z, w とする。円の半径は1なので,中心角が ϕ である弦の長さは 2sinϕ2 である。

円周角 ABC は,点 B を含まない弧 ADC に対応するので w+z2=α である。また DAB は,点 A を含まない弧 DCB に対応するので z+y2=α である。したがって w+z=2α,z+y=2α であり,w=y を得る。

ここで u=y2=w2 とおく。すると z2=αu であり,中心角の和 x+y+z+w=2π から x2=παu である。よって sinx2=sin(α+u) である。

したがって4辺の長さの積は k=16sin(α+u)sinusin(αu)sinu である。ここで sin(α+u)sin(αu)=sin2αsin2u なので k=16(sin2αsin2u)sin2u である。0uα であり,0<απ/2 だから,v=sin2u0vsin2α を動く。ゆえに k=16(sin2αv)v である。

これは v の2次式であり,最大は v=sin2α2 のときに起こる。この値は上の範囲に含まれる。したがって最大値は16sin2α2sin2α2=4sin4αである。

別解

解法2

方針

円に内接する四角形の対角の和が π であることから ABCD を示し,等脚台形 AD=BC を得る。対角線 AC で分け,x=BAC とおく。半径1の外接円に対する正弦定理で4辺を 2sinx2sin(α±x) と表し,sin2x の2次式を最大化する。

解答

円に内接する四角形なのでABC+ADC=π,DAB+BCD=π.仮定より ABC=DAB=α だからBCD=ADC=πα.特にABC+BCD=πであるから ABCD である。また底辺 AB の両端の角が等しいので,この台形は等脚台形でありAD=BCである。

ここでx=BACとおく。対角線 ACDAB の内部にあるから0<x<α,DAC=αx.半径1の外接円に対して正弦定理を用いるとBC=2sinx,AB=2sin(α+x),CD=2sin(αx),AD=BC=2sinx.したがってk=16sin2xsin(α+x)sin(αx)=16sin2x(sin2αsin2x).v=sin2x とおく。0<x<απ/2 より0<v<sin2α.よってk=16v(sin2αv)=4sin4α16(vsin2α2)2.sin2α/2 は上の範囲内にあるので,最大値は4sin4αである。

総評

難度6、目安時間25分。中心角で4辺を表す方法と,等脚台形を導いて対角線 AC に正弦定理を使う方法がある。どちらもk=16sin2x(sin2αsin2x)へ帰着する。v=sin2x とおけば下に凸ではなく上に凸の2次式で,頂点 v=sin2α/20<v<sin2α に実際に含まれることを確認する。弧と円周角の対応,特に ABC が見込む弧 ADC を取り違えないことが重要である。

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出典: 京都大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。