方針
問1は X=cosθ とおき、2倍角から X2 が有理数であることを得る。3倍角を X(4X2−3) と表し、X の無理性を使う。問2(1)は部分積分、(2)は分母を 1−sin2x に変形して積分する。
解答
問1
X=cosθ とおく。条件から X は無理数である。一方、cos2θ=2X2−1が有理数なので、X2 は有理数である。またcos3θ=X(4X2−3)も有理数であり、4X2−3 は有理数である。もし 4X2−3=0 なら、上式を 4X2−3 で割ることで X が有理数となり、矛盾する。よって4X2−3=0である。0<θ<π/2 より X>0 だからX=23となる。実際、これは無理数であり、cos2θ=1/2、cos3θ=0 はともに有理数である。したがってθ=6πである。
問2 (1)
部分積分により∫0π/4cos2xxdx=[xtanx]0π/4−∫0π/4tanxdx=4π+[log(cosx)]0π/4=4π−log2である。
問2 (2)cosx1=21(1+sinxcosx+1−sinxcosx)だから∫0π/4cosxdx=21[log(1+sinx)−log(1−sinx)]0π/4=21log2−22+2=log(1+2)である。
別解
解法2
方針
問1は cos3θ=cosθ(2cos2θ−1) を直接用い、有理数と無理数の積から係数を0と決める。問2は被積分関数の原始関数を微分で確認し、端点を代入する。
解答
問1
恒等式cos3θ=cosθ(2cos2θ−1)を用いる。2cos2θ−1 は有理数である。これが0でなければcosθ=2cos2θ−1cos3θは有理数となり、条件に反する。したがって2cos2θ−1=0,cos2θ=21である。0<2θ<π なので 2θ=π/3、ゆえにθ=6πを得る。
問2 (1)
次の微分を確認する。dxd{xtanx+log(cosx)}=tanx+cos2xx−tanx=cos2xxよって∫0π/4cos2xxdx=[xtanx+log(cosx)]0π/4=4π−log2である。
問2 (2)dxdlog(secx+tanx)=secx=cosx1だから∫0π/4cosxdx=[log(secx+tanx)]0π/4=log(2+1)となる。
総評
難度5、目安時間20分。問1は「有理数でない cosθ」と「有理数である多倍角」の組合せから、有理数係数を0にするのが核心である。問2は部分積分後の符号と対数の整理に注意する。積分記号を含む主要な計算は別行に置き、(1)(2)を分けて書くと答案の流れが明瞭になる。
冊子PDFで見る京大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 2019年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。