Evolton

京都大学 2019年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

鋭角三角形ABCを考え,その面積をSとする。
0<t<1をみたす実数tに対し,線分ACをt:1tに内分する点をQ,
線分BQをt:1tに内分する点をPとする。
実数tがこの範囲を動くときに点Pの描く曲線と,
線分BCによって囲まれる部分の面積を,Sを用いて表せ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安20

図形と方程式積分 座標設定面積計算、パラメータ処理

方針

BC を単位長として B=(0,0),C=(1,0),A=(u,h) と置く。内分点 Pt で表示し、x(t) の単調性を確認して面積を媒介変数積分で求める。

解答

B=(0,0),C=(1,0),A=(u,h)とおく。三角形が鋭角なので 0<u<1,h>0 とでき、S=h2である。

AQ:QC=t:1t よりQ=(1t)A+tC=((1t)u+t, h(1t))である。また BP:PQ=t:1tB=(0,0) だから P=tQ である。したがってx(t)=ut+(1u)t2,y(t)=ht(1t)(0<t<1)となる。

ここでdxdt=u+2(1u)t>0なので、曲線は B から C まで x の増加方向に進む。求める面積を T とするとT=01y(t)dxdtdt=h01t(1t){u+2(1u)t}dt=h{u6+1u6}=h6=S3である。

別解

解法2

方針

BC,BA を基底とする斜交座標を使う。この座標では P=(t2,t(1t)) となり、軌跡が y=xx と簡単になる。基準座標での面積を求め、元の三角形との面積比で戻す。

解答

B を原点とし、BC,BA をそれぞれ第1、第2座標の基底とする。この斜交座標ではB=(0,0),C=(1,0),A=(0,1)である。内分公式からQ=(t,1t),P=tQ=(t2,t(1t))となる。

x=t2 とおけば t=x だから、軌跡はy=xx(0<x<1)である。

この座標平面で曲線と BC に囲まれる面積は01(xx)dx=[23x3/212x2]01=16である。一方、この座標で三角形 ABC の面積は 1/2 である。斜交座標から元の平面への変換はすべての面積を同じ定数倍するので、求める面積と S の比は1/61/2=13である。よって求める面積はS3となる。

総評

難度5、目安時間20分。通常座標では x(t) が単調増加することを確認してから 面積積分を用いる。斜交座標の別解では、内分操作がそのまま保たれ、軌跡が y=xx になる。面積そのものではなく、基準三角形との面積比が変換で保存されることを明記するのが要点である。

冊子PDFで見る京大の図形と方程式の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 2019年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。