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京都大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

a,bは実数で,a>0とする.zに関する方程式z3+3az2+bz+1=0(*)は3つの相異なる解を持ち,
それらは複素数平面上で一辺の長さが3aの正三角形の頂点となっているとする.
このとき,a,bと(*)の3つの解を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

複素数平面数と式 複素数の極形式、解と係数の関係、図形的解釈

方針

解の平均から正三角形の中心を求め、中心から各頂点へのベクトルを w,wω,wω2 と表す。係数比較と辺長条件から a,b,w3 を決める。

解答

3解を z1,z2,z3 とするとz1+z2+z3=3a.正三角形の重心は中心でもあるから、その中心は複素数 a で表される。ω3=1, 1+ω+ω2=0 を満たす1でない複素数 ω を取る。中心から3頂点への複素数をw,wω,wω2と書けば、3解はa+w,a+wω,a+wω2.したがって方程式は(z+a)3w3=0.もとの式と係数を比べてb=3a2,a3w3=1.辺長はwwω=3wであり、これが 3a に等しいので w=a である。よってa31=w3=a3.a>0 だからa3=12,a=123,b=343.このとき(z+a)3=a3.したがって3解は2a,a2+3a2i,a23a2i.a=1/23 を代入すると43,1223+3223i,12233223i.

別解

解法2(平行移動して3次式を簡単にする方法)

方針

w=z+a と平行移動して2次項を消す。中心が原点の正三角形の3頂点は120度回転で入れ替わるため、w の1次項が消えることを使う。

解答

w=z+aとおく。もとの方程式はw3+(b3a2)w+(2a3ab+1)=0.(1)z 平面で正三角形の中心は解の平均 a だから、w 平面では3解の中心は原点である。中心が原点の正三角形の頂点はρ,ρω,ρω2と表せる。この3数の2つずつの積の和はρ2(ω+ω2+ω3)=0.したがって(1)の w の係数は0であり、b=3a2.よって(1)はw3+1a3=0.正三角形の中心から頂点までの距離は、一辺の長さの 1/3 倍だからρ=a.一方、ρ3=a31 なのでa31=a3.これを解くとa3=12,a=123,b=343.さらに w3=a3 の3解からz=2a,z=a2±3a2iを得る。

総評

難度6、計算量5。目安時間は25分。解の和は正三角形の中心を与え、2次項を消す平行移動 w=z+a と一致する。中心から頂点までの距離は一辺の 1/3 倍なので w=a である。最後に a31=a3 の符号を分け、a>0 と3解が相異なることを確認する。

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出典: 京都大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。