方針
積分部分は と展開し,,, という定数で表す。右辺が2次式なので も2次以下である。 とおき,偶奇性を使って必要な積分値を計算して係数比較する。
解答
とおく。すると である。したがって与えられた恒等式は となる。右辺は2次式であり,積分部分も の2次式なので, も2次以下である。
そこで とおく。このとき,奇関数の積分が0であることを用いると であり, である。また である。
恒等式の係数を比較すると である。すなわち となる。これを解くと,まず第2式から である。また残り2式は であり,解いて を得る。したがって である。
最後に,求めた候補を確認する。 なら であるからとなり,確かに条件を満たす。上の係数比較で解は一意に定まっているので,これが求める整式である。
別解
解法2(偶関数部分と奇関数部分に分ける方法)
方針
を偶関数部分 と奇関数部分 に分ける。恒等式の奇関数部分だけを比較すると は1次式と分かり,積分との自己整合条件から係数が決まる。偶関数部分についても2次式と定数項だけの関係を作り,2つの積分値を使って係数を決める。
解答
とおく。またとおけば,与式はとなる。
(1) の奇関数部分を比較するとである。したがって と書け, である。一方だからよって である。
次に (1) の偶関数部分を比較するとであるから, と書ける。このときであり,係数比較からすなわちである。これを解くと となる。したがってである。
総評
目安時間は18分程度。積分方程式に見えるが,核 を展開すると,積分部分は の2次式にしかならない。したがって も2次以下と分かるのが第一のポイントである。係数比較では 上の奇関数の積分が0になることを使うと計算が軽い。候補を代入して確認するだけでは一意性が弱いので,2次以下に落としたうえで係数を決める流れを明示したい。 偶奇分解を使うと,1次の奇関数部分と2次以下の偶関数部分を独立に処理できる。積分記号の中のf(y)も偶奇分解されるため,奇関数の対称区間積分が0になる箇所を明示すると論理が読みやすい。