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京都大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

n個の異なる色を用意する.立方体の各面にいずれかの色を塗る.
各面にどの色を塗るかは同様に確からしいとする.
辺を共有するどの二つの面にも異なる色が塗られる確率をpnとする.
次の問いに答えよ.

(1) p4を求めよ.

(2) limnpnを求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

確率場合の数 数え上げ、場合分け、余事象

方針

(1) は文系第2問と同じく,立方体の面を向かい合う3組に分け,隣接面で同色にならない条件を「3組で使う色集合が互いに交わらない」と読む。4色では色集合の大きさが(1,1,1)または(2,1,1)なので,それぞれ数える。(2)は全数え上げをせず,隣り合う面の12組のうち少なくとも1組が同色になる確率を上から評価する。各組が同色になる確率は1/nなので,余事象の確率は高々12/nである。

解答

(1)
立方体の向かい合う面を3組に分ける。辺を共有しないのは向かい合う2面だけなので,条件を満たすためには,各向かい合う組で使う色集合が互いに交わらないことが必要十分である。

4色の場合,3組の色集合の大きさは (1,1,1)または(2,1,1) である。

(1,1,1)の場合,3組に異なる3色を割り当てるので 432=24 通りである。

(2,1,1)の場合,2色を使う組の選び方が3通り,その2色の選び方が4C2通り,その2色を向かい合う2面に塗る順序が2通り,残り2組への色の割り当てが2通りである。よって 34C222=72 通りである。

したがって条件を満たす塗り方は 24+72=96 通りである。全体の塗り方は46通りなので p4=9646=3128 である。

(2)
条件を満たさない事象は,辺を共有する2面で同じ色が塗られている組が少なくとも1組あることである。立方体には辺が12本あり,それぞれが辺を共有する2面の組に対応する。

ある1組の隣り合う2面に注目すると,1つ目の面の色が何であっても,2つ目の面が同じ色になる確率は 1n である。したがって,12組のうち少なくとも1組で同色になる確率は,高々 12n である。よって 112npn1 である。はさみうちにより limnpn=1 である。

立方体を開いた図。同じ記号どうしが向かい合う。

総評

彩色の直接計算と,余事象の上界評価を組み合わせる問題。目安時間は18分。(1)は向かい合う3組の色集合が互いに交わらないという必要十分条件から96通りを数える。(2)は厳密なpnを求める必要がなく,12本の辺のどこかで両側面が同色になる確率を和事象の確率の上界で12/n以下に抑える。

公式出題意図との対応:公式は(1)で場合の数と確率の諸性質,(2)で数列の極限に関する計算力と論理性を見るとしている。解答では112/npn1を明示し,はさみうちへつないだ。

出典確認:公式問題PDF第2ページの理系第1問と原寸照合済み。公式「出題意図等」は本問の意図のみで数値解答はない。公式URLの保存版を用いた。

独立検算:4色の全46=4096通りを列挙して適合96通りを確認した。またn=3,,30の厳密な彩色数でもpn1となり,余事象上界と整合する。

冊子PDFで見る京大の確率の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 令和6年度一般選抜 数学(理系) 公式問題・出題意図等(大学公式の問題PDF(2ページ))。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。