方針
は原点中心半径1以下の円板を動き,は原点中心半径の円周を動く。したがっては中心に,半径1以下のベクトルと半径のベクトルを足したものになる。和の原点からの距離は,三角形の辺の長さの条件から以上以下のすべての値をとれる。よって中心,内半径,外半径の円環である。
解答
条件を変形する。なので は原点中心,半径1以下の円板を動く。また より であり,は原点中心,半径の円周を動く。
したがって である。つまり,は,長さが1以下のベクトルと,長さがのベクトルの和である。
この和の長さをとする。三角形の辺の長さの関係より,取りうるは すなわち である。逆に,なら長さのベクトルと逆向きに長さのベクトルを,なら同じ向きに長さのベクトルを加えればよい。どちらも加える長さは1以下なので,全範囲が実現できる。
よってが動く領域は,複素数平面上で中心,内半径,外半径の円環である。したがって面積はである。
総評
円板と円周のベクトル和を複素数平面上で読む問題。目安時間は10分。中心へ平行移動すると,長さのベクトルと長さ1以下のベクトルの和になる。距離はであり,同方向・逆方向の長さ調整によりこの全範囲が実現する。図示では中心,内外半径,境界を含むことを示す。
公式出題意図との対応:公式は複素数平面上の図形と複素数の関係の理解を問うとしている。解答では代数変形,ベクトル和,円環の実図,面積計算を一続きにした。
出典確認:公式問題PDF第2ページの理系第2問と原寸照合済み。公式資料は出題意図のみである。公式URLの保存版を用いた。
独立検算:内外境界はを長さ1で固定円周のベクトルと同方向・逆方向に取ることで達成される。面積はと再計算した。