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京都大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

x2を満たす複素数xと,y(8+6i)=3を満たす複素数yに対して,
z=x+y2とする.
このような複素数zが複素数平面において動く領域を図示し,その面積を求めよ.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安10

複素数平面図形と方程式 図形的解釈軌跡面積計算

方針

x/2は原点中心半径1以下の円板を動き,(y(8+6i))/2は原点中心半径3/2の円周を動く。したがってzは中心4+3iに,半径1以下のベクトルと半径3/2のベクトルを足したものになる。和の原点からの距離は,三角形の辺の長さの条件から1/2以上5/2以下のすべての値をとれる。よって中心4+3i,内半径1/2,外半径5/2の円環である。

解答

条件を変形する。x2なので x2 は原点中心,半径1以下の円板を動く。また y(8+6i)=3 より y2=4+3i+y(8+6i)2 であり,y(8+6i)2は原点中心,半径32の円周を動く。

したがって z=x+y2=4+3i+x2+y(8+6i)2 である。つまり,z(4+3i)は,長さが1以下のベクトルと,長さが32のベクトルの和である。

この和の長さをρとする。三角形の辺の長さの関係より,取りうるρ321ρ32+1 すなわち 12ρ52 である。逆に,1/2ρ3/2なら長さ3/2のベクトルと逆向きに長さ3/2ρのベクトルを,3/2ρ5/2なら同じ向きに長さρ3/2のベクトルを加えればよい。どちらも加える長さは1以下なので,全範囲が実現できる。

よってzが動く領域は,複素数平面上で中心4+3i,内半径12,外半径52の円環である。したがって面積はπ{(52)2(12)2}=π244=6πである。

総評

円板と円周のベクトル和を複素数平面上で読む問題。目安時間は10分。中心4+3iへ平行移動すると,長さ3/2のベクトルと長さ1以下のベクトルの和になる。距離ρ1/2ρ5/2であり,同方向・逆方向の長さ調整によりこの全範囲が実現する。図示では中心,内外半径,境界を含むことを示す。

公式出題意図との対応:公式は複素数平面上の図形と複素数の関係の理解を問うとしている。解答では代数変形,ベクトル和,円環の実図,面積計算を一続きにした。

出典確認:公式問題PDF第2ページの理系第2問と原寸照合済み。公式資料は出題意図のみである。公式URLの保存版を用いた。

独立検算:内外境界はx/2を長さ1で固定円周のベクトルと同方向・逆方向に取ることで達成される。面積はπ{(5/2)2(1/2)2}=6πと再計算した。

冊子PDFで見る京大の複素数平面の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 令和6年度一般選抜 数学(理系) 公式問題・出題意図等(大学公式の問題PDF(2ページ))。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。