方針
正四面体の対辺 と は垂直であり,それぞれの中点を結ぶ線分も両方の辺に垂直である。点 を辺 上のパラメータで表し,辺 上の点との距離の取りうる範囲を調べる。球面が辺 と共有点をもつのは,辺 上のある点と との距離がちょうど になるときである。したがって, が動くときに現れる距離全体の範囲を求め,そこから外れる を答える。
解答
辺 の中点を ,辺 の中点を とする。正四面体では,対辺 と は垂直であり,また は両方の辺に垂直である。正四面体の1辺の長さは1なので,三角形 は1辺の長さが1の正三角形である。したがって,頂点 から辺 の中点 までの距離は である。
また であり, だから である。よって である。
点 を辺 上にとる。 とおくと, が辺 上を動くとき である。辺 上の点 を, と表す。ただし である。 は互いに直交する方向にあるので, である。
したがって, と がそれぞれ辺 ,辺 上を動くとき,距離 の2乗は の形で表される。ただし , であるから,その最小値は であり,最大値は である。さらに は のすべての値をとる。実際, では , では と選べばよい。したがって,距離 の取りうる値は のすべてである。
点 を中心とする半径 の球面が辺 と共有点をもつのは,ある について となるときである。したがって,どこかの で共有点が生じる半径は である。
問題では,点 が辺 上のどこにあっても共有点をもたないことを要求している。よって求める の範囲は,この区間の外側であり, に注意して である。
総評
難度5,計算量4。想定時間は15分程度。球ではなく球面なので,辺 上の点までの距離が半径 と等しくなるかを判定する問題である。対辺の中点 を使うと3方向が直交し, となる。距離の最小値だけで終えず,最大値1までの全値が実現することを示すのが採点上の要点である。端点 では実際に共有点があるため答えから除く。座標を置いて正四面体の4頂点を具体化する方法でも確認できるが,中点と三平方の定理による本解法が短い。文理共通の得点源として15分以内にまとめたい。