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九州大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

abを正の定数とする.
直線y=axと放物線y=x2bxとの交点で原点と異なるものをPとする.
この放物線とx軸で囲まれる部分の面積をSとし,
放物線とx軸およびPを通りy軸に平行な直線で囲まれる部分の面積をTとする.

(1) STabで表せ.

(2) TS=5とするとき,baで表せ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

積分図形と方程式 面積計算文字消去、式変形

方針

直線と放物線の原点以外の交点を先に求めると、P を通る縦線は x=a+b と分かる。S は放物線が x 軸の下にある 0xb の面積、T は放物線が x 軸の上にある bxa+b の面積として積分する。(2) は比 T/S=5 を、正の比 u=b/a に直して3次方程式を因数分解する。

解答

(1)
直線と放物線の交点は ax=x2bx で決まる。整理すると x(xab)=0 であるから、原点と異なる交点 Px 座標は x=a+b である。したがって、P を通り y 軸に平行な直線は x=a+b である。

放物線 y=x2bx=x(xb) は、0<x<bx 軸の下側にある。よってS=0b{0(x2bx)}dx=0b(bxx2)dx=[bx22x33]0b=b36である。

一方、b<x<a+b では放物線は x 軸の上側にあるので T=ba+b(x2bx)dx である。計算するとT=[x33bx22]ba+b=(a+b)3b33b{(a+b)2b2}2=a2(2a+3b)6である。

(2)
条件 T/S=5 より a2(2a+3b)b3=5 である。ここで a,b>0 なので u=b/a とおくと、u>0 であり 2+3uu3=5 となる。すなわち 5u33u2=0 である。左辺は 5u33u2=(u1)(5u2+5u+2) と因数分解できる。u>0 では 5u2+5u+2>0 だから、解は u=1 だけである。したがって b=a である。

別解

解法2:区間を標準化して積分する

方針

S では x=buT では x=b+au とおき、どちらも
0u1 の積分へ標準化する。比は u=b/a で無次元化する。

解答

(1)
Sx=bu とおくとS=b301u(1u)du=b36.T では x=b+au とおくとT=a201u(b+au)du=a2(3b+2a)6.(2)
r=b/a>0 とおけばTS=2+3rr3=5.したがって5r33r2=(r1)(5r2+5r+2)=0.第2因子は正なので r=1、ゆえにb=a.

総評

難度5、計算量5。交点の位置を出してから、放物線と x 軸の上下関係に応じて面積を積分する問題である。想定時間は20分程度。ST は積分区間がそれぞれ 0xbbxa+b で異なるため、符号を取り違えないことが重要である。(2) は u=b/a とおくと正の解だけを調べればよく、二次因子が正であることまで書くと完結する。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。

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出典: 九州大学 1990年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。