Evolton

九州大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問(理系 第2問)

座標平面上に点P(a,0) (1a1)をとり,
曲線C:y=x21 (x1)上に点Q(t,t21)をとる.
x軸と線分PQおよび曲線Cとで囲まれる図形の面積をSとする.

(1) 面積Satで表せ.

(2)Pと点Qが関係ta=2を満たしながら動くとき,
面積Sを最大にするPQの座標およびSの最大値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安18

積分図形と方程式 面積計算微分による最大最小文字消去

方針

線分 PQx 軸が作る三角形から、曲線 C の下の面積を引く。(2)では a=t2 と定義域を同時に代入し、1t3 で増減と端点を調べる。

解答

(1)
曲線 Cx1y=x21 だから、(1,0) から始まり、Q=(t,t21) まで続く。ここで t1 である。

線分 PQx 軸との間にできる三角形を考えると、底辺の長さは ta、高さは t21 である。したがってその面積は 12(ta)(t21) である。この三角形のうち、曲線 C の下側にある部分、すなわち曲線の下側にある部分を取り除いたものが求める面積 S である。実際、a1 なので x 軸上の部分は P から (1,0) までを含み、曲線との境界は x=1 から x=t までである。

積分を計算すると1t(x21)dx=[x33x]1t=t33t+23である。よって S=12(ta)(t21)(t33t+23) である。

(2)
条件 ta=2 より a=t2 である。1a1t1 から 1t21,t1 であり、したがって 1t3 である。

(1) の式に ta=2 を代入するとS(t)=122(t21)(t33t+23)=t33+t2+t53.これを 1t3 で最大にする。微分すると S(t)=t2+2t+1=2(t1)2 である。したがって S(t)>0(1<t<1+2),S(t)<0(1+2<t3) であり、最大は t=1+2 でとる。このとき a=t2=21 であるから P=(21,0) である。またQ=(1+2,(1+2)21)=(1+2,2+22)である。

最大値はS(1+2)=(1+2)33+(1+2)2+(1+2)53=7+523+(3+22)+(1+2)53=423.よってP=(21,0),Q=(1+2,2+22),Smax=423である。

別解

解法2

方針

線分 PQ の式を求め、[a,1][1,t] に分けて縦の差を直接積分する。(2)では導関数を因数分解し、最大点・座標・最大値を順に確定する。

解答

(1)
線分 PQ の傾きはt21taであるから、その上の点の y 座標を表す一次式は(x)=t21ta(xa)である。a1t より、面積を縦に切るとS=a1(x)dx+1t{(x)(x21)}dx.二つの一次式部分をまとめるとat(x)dx=12(ta)(t21)であり、1t(x21)dx=t33t+23.したがってS=12(ta)(t21)t33+t23.(2)
ta=2 から a=t2 であり、1a1t1 より1t3.(1)の式はS(t)=t33+t2+t53.導関数はS(t)=t2+2t+1={t(1+2)}{t(12)}.よって区間 [1,3] では t=1+2 の前で増加し、後で減少する。
最大点ではa=21,P=(21,0),Q=(1+2,2+22).また代入してSmax=423.

総評

面積の作り方と1変数最大化を組み合わせる問題である。図形の境界は x 軸、線分 PQ、曲線 C の3つなので、三角形から曲線下の面積を引くと見れば式が短くなる。注意点は、a の範囲から P(1,0) より左側または一致すること、ta=2 の代入後に 1t3 という範囲を必ず付けることである。最大値では端点ではなく内点 t=1+2 で最大になるため、増減表に相当する符号確認を残したい。目安時間は18分。 採点上は、方針の根拠、条件から決まる範囲、境界・等号条件、最終結論を別々に明記したい。 2解法を照合すると、符号や領域の向き、候補の除外を自己検算できる。

冊子PDFで見る九大の積分の問題で問題集を作る

出典: 九州大学 1988年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。