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九州大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

nを自然数,aを正の定数とする.このとき,

(1) 2つの曲線C1:y=x2n2ann+1,C2:y=ann+1x2n2ann+1によって囲まれる図形D1の面積を求めよ.

(2) さらに,2つの曲線C3:y=x2n2(a+1)nn+1,C4:y=(a+1)nn+1x2n2(a+1)nn+1によって囲まれる図形をD2とする.
D1の外部とD2の内部との共通部分の面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安18

積分関数 面積計算文字消去、パラメータ処理

方針

A=an/(n+1) とおいて、まず2曲線の上下関係と交点を明確にする。交点の x 座標は ±a1/(n+1) であり、上下の差は Ax2n/A なので偶関数として積分できる。第2問では、a+1 に置き換えた図形が横にも縦にも広がることを確認し、求める部分が D2 から D1 を除いた面積であると判断する。相似的な拡大率から面積が a に比例することを見る別解も自然である。

解答

(1) A=ann+1 とおく。すると2曲線は C1:y=x2n2A,C2:y=Ax2n2A である。交点では x2n2A=Ax2n2A だから x2n=A2=a2nn+1 である。よって x=a1n+1 となる。

区間 x<a1/(n+1) では C2 が上側、C1 が下側である。したがって D1 の面積を S1 とするとS1=a1/(n+1)a1/(n+1)(Ax2nA)dxである。被積分関数は偶関数なのでS1=20a1/(n+1)(Ax2nA)dxとなる。ここで L=a1/(n+1) とおくと、AL=aL2n+1/A=a であるからS1=2(ALL2n+1(2n+1)A)=2(aa2n+1)である。よって S1=4na2n+1 である。

(2) D2(1)aa+1 に置き換えた図形である。したがってその面積を S2 とすると S2=4n(a+1)2n+1 である。

また a+1>a であるから(a+1)1n+1>a1n+1,(a+1)nn+1>ann+1である。さらに、同じ x に対して下側の曲線 x2n/(2A)A が大きいほど低くなり、上側の曲線 Ax2n/(2A)A が大きいほど高くなる。したがって D1D2 である。

よって、D1 の外部と D2 の内部との共通部分は、D2 から D1 を除いた部分であり、その面積は S2S1=4n(a+1)2n+14na2n+1=4n2n+1 である。

別解

解法2(相似拡大)

方針

a=1 の図形を基準にする。一般の a は横方向に a1/(n+1) 倍、縦方向に an/(n+1) 倍した図形なので、面積は a 倍になる。包含関係も同じ変形から確認する。

解答

(1)
a=1 のときの座標を (u,v) とする。変換x=a1/(n+1)u,y=an/(n+1)vを行うとx2n2an/(n+1)=an/(n+1)u2n2となるので、a=1 の2曲線はそのまま C1,C2 へ移る。横と縦の倍率の積はa1/(n+1)an/(n+1)=aだから、面積も a 倍される。

a=1 の図形の面積は201(1u2n)du=2(112n+1)=4n2n+1.したがってD1=4na2n+1.(2)
D2 は同じ基準図形を横に (a+1)1/(n+1) 倍、縦に (a+1)n/(n+1) 倍したものである。同じ x では D2 の下側境界が D1 より低く、上側境界が高く、左右の端も外側にあるので D1D2 である。

よって求める面積はD2D1=4n(a+1)2n+14na2n+1=4n2n+1.

総評

指数を含む2曲線の面積と包含関係を扱う問題で、目安は18分。交点の指数計算を丁寧に行う。横倍率と縦倍率の積がaになる相似拡大を見抜けば、(2)の差がaに依存しない理由も明確になる。

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出典: 九州大学 1987年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。