方針
(1) は1次変換では標準基底の移り先が行列の列になることを使う。 は45度回転の標準行列である。(2) は合成 なので、行列は の行列を左から掛ける。逆行列は2次正方行列の公式で求める。(3) は移った後の点を とし、逆変換で元の点 に戻して に代入する。
解答
(1) は を に、 を に移す。したがって を表す行列は、これらを第1列、第2列にもつである。
また、原点のまわりの 回転を表す行列はである。
(2)
合成変換 では、まず 、次に を行うので、行列は である。よってである。
この行列の逆行列を求める。まずであるから、 の逆行列はである。
(3)
移った後の点を とする。逆変換を用いると、元の点 はである。元の点は単位円上にあるのでである。展開すると交差項が消え、 となる。したがって、通常の座標を と書けば、求める曲線は である。
別解
解法2:二つの対角線方向の伸縮を読む
方針
が対角線方向 、 を何倍するか調べ、45度回転後の
主軸方向を読む。逆行列は の順で求める。
解答
(1)
標準基底の像から(2)またなので(3)
単位ベクトルに沿って はそれぞれ3倍、1倍する。さらに は
を 軸方向、 を 軸方向へ
回す。元の点を と書けば
、像は である。よって
総評
難度5、計算量5。行列の列の意味、合成の順序、逆変換による曲線の求め方を順に確認する基本的な総合問題である。想定時間は22分程度。(3) で移った後の座標と元の座標を同じ文字で混ぜると式が崩れやすいので、一度 と置いて逆変換を使うと安全である。最後は回転よりも先に行われる の伸び縮みが、楕円 として現れる。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。