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九州大学 1991年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

3次関数f(x)=x32x+4で定まる曲線をC:y=f(x)とする.

(1) C上の点(a,f(a))におけるCの接線が点P(b,0)を通るとき,
abの関係式を求めよ.

(2)P(b,0)からCへちょうど2本の接線が引けるようなbの値を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

微分方程式・不等式 接線・法線判別式、場合分け

方針

接点の x 座標を a とし,接線の方程式に点 (b,0) を代入して a,b の関係を作る。(2) では,点 (b,0) から引ける接線の本数は,この関係式を a についての三次方程式と見たときの実数解の個数に等しい。ちょうど2本になるのは,三次方程式が重解と単解をもつ場合なので,判別式が 0 になる b を調べ,実際に接点が2個であることを因数分解で確認する。

解答

(1) f(x)=x32x+4 であるから f(x)=3x22 である。点 (a,f(a)) における接線の方程式は y=f(a)+f(a)(xa) である。この接線が点 P(b,0) を通るので 0=f(a)+f(a)(ba) である。

ここに f(a)=a32a+4,f(a)=3a22 を代入すると 0=a32a+4+(3a22)(ba) である。展開して 0=a32a+4+3a2b2b3a3+2a より 2a3+3a2b2b+4=0 を得る。

(2)
(1) の式を,接点の x 座標 a についての方程式 2a3+3ba22b+4=0 と見る。この方程式の相異なる実数解の個数が,点 P(b,0) から引ける接線の本数である。

三次方程式がちょうど二つの相異なる実数解をもつためには,重解をもつ必要がある。その判別式を計算すると 216(b2)(b+2)(b22b+2) である。ここで b22b+2=(b1)2+1>0 なので,実数 b について判別式が 0 になるのは b=2,b=2 だけである。

実際に確認する。b=2 のとき,方程式は 2a3+6a2=2a2(a3)=0 となり,接点の x 座標は a=0,a=3 の二つである。したがって接線は2本である。

また b=2 のとき,方程式は 2a36a2+8=2(a1)(a+2)2=0 となり,接点の x 座標は a=1,a=2 の二つである。したがってこの場合も接線は2本である。

よって求める値は b=2, 2 である。

別解

解法2:重解条件を微分して候補を絞る

方針

接点の横座標 a が満たす三次式を作る。接線がちょうど2本になるとき、その三次式は重解をもつ。判別式を展開せず、三次式とその導関数が共通解をもつ条件を調べると、a=0 または a=b に分かれ、b を簡潔に決定できる。

解答

(1)
接点を (a,f(a)) とすると接線はy=f(a)+f(a)(xa)である。これが (b,0) を通るから0=a32a+4+(3a22)(ba).整理して2a3+3ba22b+4=0を得る。

(2) Fb(a)=2a3+3ba22b+4とおく。相異なる接線がちょうど2本なら、三次方程式 Fb(a)=0 は重解と単解をもつ。重解 aFb(a)=0,Fb(a)=0を満たす。ところがFb(a)=6a(ba)なので、a=0 または a=b である。

a=0 のときFb(0)=2b+4=0より b=2 である。

a=b のときFb(b)=b32b+4=(b+2)(b22b+2)=0.第2因子はb22b+2=(b1)2+1>0であるから b=2 である。

実際、F2(a)=2a2(a3),F2(a)=2(a1)(a+2)2となり、どちらも相異なる接点を2個もつ。したがってb=2, 2である。

総評

接線条件を接点の座標で表し,接線本数を三次方程式の解の個数へ変える問題である。目安時間は25分。(1) は接線の式に (b,0) を代入するだけだが,展開時に 2a33a2b の符号を誤りやすい。(2) は判別式だけで終わらず,b=2,2 で実際に接点が二つになることを因数分解で示すと答案として確実である。重解は接線が重複して数えられるだけなので,相異なる接点の個数を最後に確認する必要がある。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式や変化の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。

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出典: 九州大学 1991年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。