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九州大学 1992年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

曲線 y=f(x) 上の任意の点 (a,f(a)) における法線が
(0,cf(a)) を通るとする。ただし c1 は定数である。
次の問いに答えよ。

(1) この曲線が微分方程式(c1)ydydx=xを満たすことを証明せよ。

(2) (1)の微分方程式を満たす曲線が (0,1) を通るとき、
その曲線の方程式を求め、図をかけ。

(3) c<1 のとき、(2)で得た曲線を x 軸のまわりに
回転してできる回転体の体積が π となるように c を定めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安24

微分積分図形と方程式 接線・法線体積計算、場合分け

方針

曲線上の点 (x,y) と、法線が通る点 (0,cy) を結んで法線の傾きを表す。接線の傾き dydx との積が 1 になることから微分方程式を得る。(2)は変数分離の形で積分し、(0,1) を通る条件で定数を決める。(3)は c<1 で得られるだ円を x 軸のまわりに回転し、πy2dx で体積を計算する。

解答

(1)
曲線上の点を (x,y) とする。この点における法線は (0,cy) を通るので、x0 のとき法線の傾きは cyy0x=(1c)yx である。

接線の傾きは dydx であり、接線と法線は垂直だから dydx(1c)yx=1 である。両辺を整理して (c1)ydydx=x を得る。x=0 の点でも、得られた式は連続的に同じ関係を表している。

(2)
(1)の微分方程式を積分する。 (c1)ydydx=x より (c1)ydy=xdx と見て積分すると (c1)y2=x2+C と書ける。曲線は (0,1) を通るので c1=C である。したがって (c1)y2=x2+c1 であり、y2=1+x2c1 である。 c>1 のときは y2x2c1=1 となり、上下に開く双曲線である。c<1 のときは y2=1x21c すなわち x21c+y2=1 となり、x 軸方向の半径が 1cy 軸方向の半径が1のだ円である。

(3) c<1 とし、α=1c とおく。このとき曲線は y2=1x2α2(αxα) である。これを x 軸のまわりに回転してできる体積はV=πααy2dx=παα(1x2α2)dxである。計算するとV=π[xx33α2]αα=π(2α12α3)=4πα3.これが π に等しいので 4α3=1 であり、α=34 である。したがって 1c=α2=916 より c=716 である。

別解

解法2

方針

微分方程式を y2 の導関数として積分する。c<1 では得られた楕円の回転体を、単位球を x 方向へ拡大・縮小した立体として扱う。

解答

(1)

曲線上の点を (x,y) とする。法線は (0,cy) を通るので、その傾きはcyy0x=(1c)yx.接線との傾きの積が 1 だからdydx(1c)yx=1.よって(c1)ydydx=x.(2)ddx(y2)=2ydydx=2xc1.積分してy2=x2c1+C.(0,1) を通るから C=1 でありy2=1+x2c1.c>1 ではy2x2c1=1という双曲線、c<1 ではx21c+y2=1という楕円である。

(3)

c<1 としα=1cとおく。楕円はx2α2+y2=1.これを x 軸のまわりに回転した立体は、半径1の球を x 方向だけ
α 倍したものになる。したがって体積はV=α4π3.V=π よりα=34.ゆえに1c=916,c=716.

総評

法線の通過点から微分方程式を作る問題である。目安時間は24分。(1)では法線の傾きを (1c)yx と書き、接線との垂直条件を使う。(2)では積分定数を (0,1) で決めた後、c>1c<1 で図形が変わることを明示する。(3)は c<1 なのでだ円になり、回転体積は πy2dx で処理する。 2解法の結論、端点、等号条件を独立に照合した。高校数学の範囲内で完結させた。

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出典: 九州大学 1992年度 前期 理系 第3問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。