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九州大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

cを正の定数とする.
0tcにおいて関数f(t)g(t)を次の式が成立するように定める
f(t)などはtに関する微分を表す).f(t)=1,f(0)=2,g(t)=f(t),g(0)=7さらにctにおいて関数h(t)k(t)を次の式が成立するように定める.h(t)=1,h(c)=f(c),k(t)=h(t),k(c)=g(c)このとき,次の問に答えよ.

(1)(f(t),g(t))の軌跡を求めよ.

(2)(h(t),k(t))の軌跡が原点を通るとき,cを求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

微分積分図形と方程式 定積分評価軌跡文字消去

方針

前半では,微分条件をそのまま積分して f(t),g(t) を求め,x=f(t)y=g(t) から t を消去する。後半では,h(t)=1 と接続条件から h(t) を求め,k(t)=h(t)x=h(t) に関する関係 dk/dx=x と見て放物線の形に直す。原点を通る条件は定数項が0であることだが,得られた c で原点が軌跡の範囲に入ることも確認する。

解答

(1) 0tcf(t)=1,f(0)=2 であるから,f(t)=2t である。また g(t)=f(t)=2tg(0)=7 より g(t)=7+0t(2u)du=7+2tt22 である。

(f(t),g(t)) の座標を (x,y) とおくと x=2t であり,したがって t=2x である。これを y=g(t) に代入すると y=7+2(2x)(2x)22=9x22 となる。また 0tc から 2cx2 である。よって求める軌跡は y=9x22(2cx2) である。

(2) ct では h(t)=1h(c)=f(c)=2c である。よって h(t)=tc+2c=t+22c である。

(h(t),k(t)) の座標を (x,y) とおく。すると x=h(t)=t+22c であり,dx/dt=1 である。また k(t)=h(t) だから dydx=dk/dtdx/dt=h(t)=x となる。したがって軌跡は y=x22+C の形である。 t=c のとき,x=h(c)=2c であり,y=k(c)=g(c)=7+2cc22 である。これを y=x22+C に代入して C=7+2cc22(2c)22=5+4cc2 を得る。したがって後半の軌跡は y=x22+5+4cc2(x2c) である。

この軌跡が原点を通るには,まず 0=5+4cc2 でなければならない。すなわち c24c5=0 であるから (c5)(c+1)=0 となる。c>0 より c=5 である。このとき範囲は x25=3 であり,x=0 は確かに含まれる。よって求める値は c=5 である。

別解

解法2

方針

時刻 t を先に求めず,平面上の座標を x=f(t),y=g(t) および x=h(t),y=k(t) とおいて,連鎖律から dy/dx を求める。前半と後半で保存される量を作り,接続点だけを代入して2本の放物線を決定する。

解答

(1) x=f(t),y=g(t)とおく。dx/dt=f(t)=1dy/dt=g(t)=f(t)=x だからdydx=dy/dtdx/dt=x.したがってy+x22=Cである。t=0 では (x,y)=(2,7) なので C=9 であり,y=9x22を得る。また f(t)=2t だから,0tc に対応する範囲は2cx2である。

(2)
今度はx=h(t),y=k(t)とおく。dx/dt=1dy/dt=h(t)=x よりdydx=x,yx22=C.接続点 t=c ではx=f(c)=2c,y=g(c)=7+2cc22であるからC=7+2cc22(2c)22=5+4cc2.よって後半の軌跡はy=x22+5+4cc2,x2cである。

原点を通るためには5+4cc2=0が必要であり,c>0 から c=5 を得る。このとき範囲は x3 なので原点を確かに含む。したがってc=5である。

総評

微分条件から2つの放物線を作り,接続点の条件で定数を決める問題である。目安時間は18分。前半は t=2x の消去で終わるが,範囲 2cx2 を忘れやすい。後半は x=h(t) とおくと dx/dt=1 なので,dk/dx=x と見れば計算が短い。原点を通る条件で c=5 を得た後,その原点が軌跡の定義範囲に入っていることまで確認すると完全な答案になる。

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出典: 九州大学 1993年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。