方針
は最初の 回の中に少なくとも1回表が出ることなので,余事象で求める。 は かつ と同値で,二人の試行は独立である。(2) は分布関数の差 を使い, だけは残りの確率として処理する。(3) は正の整数値をとる確率変数の公式 を使うと,等比数列の和に帰着する。
解答
(1) とする。 は, が最初の 回のうち少なくとも1回表を出すことと同じである。その余事象は,最初の 回がすべて裏であることだから である。同様に である。
また は の大きい方なので, は と同値である。二人の結果は独立だからである。
(2)
まず とする。このとき である。したがってである。なお のときは, と見れば同じ式で扱える。
また は,少なくとも一方が 回中に一度も表を出さない場合である。したがって である。よって である。
(3) は の値をとる正の整数値の確率変数であるから を用いる。 に対して であり, も と見れば同じ式に含められる。よってである。したがってとなる。
等比数列の和を計算するとであり,である。したがって より である。
別解
解法2:最大値と最小値の期待値を組み合わせる
方針
(1) (2) は分布関数の差で求める。(3) では と置き、恒等式 を使う。 と の期待値は、それぞれ と の和として単純な等比数列になる。
解答
(1)
に対して は かつ と同値だから、独立性より(2)また(3)とおく。各結果についてなので に対してしたがってよって
総評
初めて表が出る時刻の最大値を扱う確率問題で,目安時間は25分。 を「少なくとも1回表が出る」と読み替えて余事象を取るのが第一歩である。 は二人とも 回以内に表を出すことなので,独立性を使って二乗になる。(3) は分布を直接掛けて和を取るより, を使う方が簡潔である。等比数列の和では最後の係数がずれやすく,正しくは になる。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式や変化の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。