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九州大学 1991年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

曲線Cは第1象限内にあって,点(2,1)を通り,
その両端の点はそれぞれx軸およびy軸上にあるとする.
両端を除くC上の任意の点Pにおける法線がy軸と交わる点をQとするとき,
線分PQx軸によって常に一定比1:s (s>0)に内分されているという.

(1) 曲線Cの方程式を求めよ.

(2) 曲線Cx軸およびy軸で囲まれる図形が,
x軸のまわりに1回転してできる立体の体積Vsを用いて表せ.

(3) 体積Vを最小にするsを求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安35

微分積分図形と方程式 接線・法線体積計算微分による最大最小

方針

P=(x,y) とし,法線が y 軸と交わる点を Q=(0,q) と置く。x 軸が線分 PQ1:s に内分する条件から q=sy を得る。そこから法線の傾きを求め,接線の傾きがその負の逆数であることから微分方程式を作る。積分して楕円 x2+(s+1)y2=s+5 を得た後,回転体の体積を x で積分し,最後に (s+5)3/2/(s+1) を微分して最小値を調べる。

解答

(1)
曲線上の点を P=(x,y) とし,この点における法線が y 軸と交わる点を Q=(0,q) とする。点 P は第1象限にあるので x>0,y>0 である。線分 PQx 軸によって 1:s に内分されるから,P から x 軸までの縦の距離と,x 軸から Q までの縦の距離の比は y:(q)=1:s である。したがって q=sy である。

法線 PQ の傾きは qy0x=syyx=(s+1)yx である。接線の傾きは法線の傾きと積が 1 になるので dydx=x(s+1)y である。よって (s+1)ydydx=x であり,両辺を x で積分すると s+12y2=12x2+C となる。すなわち x2+(s+1)y2=C である。

曲線は点 (2,1) を通るので 4+(s+1)=s+5 より C=s+5 である。したがって曲線 C の方程式は x2+(s+1)y2=s+5 である。ただし第1象限内の弧を考える。

(2)
(1) より y2=s+5x2s+1 である。x 軸との交点は x=s+5 であり,y 軸との交点は第1象限にある。したがって、囲まれる図形を x 軸のまわりに回転した体積はV=π0s+5y2dx=πs+10s+5(s+5x2)dxである。計算すると V=πs+1[(s+5)xx33]0s+5 であり,V=πs+1{(s+5)3/2(s+5)3/23} となる。よって V=2π3(s+5)3/2s+1 である。

(3) s>0 である。定数 2π/3 を除き,H(s)=(s+5)3/2s+1 を最小にすればよい。微分すると H(s)=32(s+5)1/2(s+1)(s+5)3/2(s+1)2 である。分子を整理すると(s+5)1/2{32(s+1)(s+5)}=12(s+5)1/2(s7)である。したがって H(s)<0(0<s<7),H(s)>0(s>7) であるから,H(s),したがって Vs=7 で最小となる。

別解

解法2:内分点の座標と対数微分で整理する

方針

線分 PQx 軸の交点を R とし、内分点の公式から法線の y 切片を求める。微分方程式は微分形式 xdx+(s+1)ydy=0 と見て積分する。体積の最小化は正の定数を除いた式の対数微分で符号を一行に整理する。

解答

(1) P=(x,y),Q=(0,q)とし、x 軸との交点を R とする。PR:RQ=1:sなので、内分点の公式による Ry 座標はsy+qs+1=0.ゆえに q=sy である。法線の傾きはqyx=(s+1)yxだから、接線の傾きはdydx=x(s+1)y.すなわちxdx+(s+1)ydy=0.積分し、(2,1) を代入するとx2+(s+1)y2=s+5.(2)
第1象限の弧に対してy2=s+5x2s+1,0xs+5.したがってV=π0s+5s+5x2s+1dx=2π3(s+5)3/2s+1.(3)
V と同じ増減をもつW(s)=(s+5)3/2s+1を考える。W(s)>0 であり、W(s)W(s)=32(s+5)1s+1=s72(s+5)(s+1).s>0 で分母は正だから、Ws=7 まで減少し、その後増加する。よってs=7のとき体積は最小である。

総評

法線条件から微分方程式を作り,回転体積まで計算する総合問題である。目安時間は35分。最初の比 1:s から q=sy を出すところが最重要で,ここを誤ると後続の楕円が変わる。微分方程式は分離して積分すればよく,点 (2,1) で定数を決める。(3) は体積式の定数を外し,(s+5)3/2/(s+1) の増減だけを調べれば整理しやすい。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式や変化の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。

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出典: 九州大学 1991年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。