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九州大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

3つのタイプからなる合計10枚の同じ形状のカードがある.
第1のタイプは3枚で両面が黒,第2のタイプは3枚で両面が白,第3のタイプは4枚で片面が白で他面が黒である.
これらのカードの中から1枚を無作為に取り出すとき,次の問に答えよ.

(1) 上面が白であったとき,下面が黒である確率を求めよ.

(2) 下面のカードの色を言い当てるゲームをするとき,

(i) 上面と同じ色を答える

(ii) 上面と異なる色を答える

(iii) 上面の色と無関係に平等な確率で白または黒と答える

場合を考える.それぞれの場合に答が当たる確率を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

確率 条件付き確率、場合分け、期待値

方針

カードを選び、どちらの面が上になるかまで考えると、20個の面が同じ確率で上面として現れる。(1)は上面が白である10面のうち、下面が黒になる4面を数える。(2)は「同じ色を答える」「異なる色を答える」を、それぞれ両面同色カードの面数、片面白片面黒カードの面数として数えればよい。(iii)は答えが上面の色と独立に白黒半々なので、下面の実際の色にかかわらず的中確率は 1/2 である。

解答

(1)

1枚のカードを無作為に取り出し、さらにどちらの面が上になるかも同じ確率で起こると考える。すると、上面として現れる可能性のある面は全部で 10×2=20 面であり、どれも同じ確率である。

白い面は、両面白カード3枚から 3×2=6 面、片面白片面黒カード4枚から 4 面ある。したがって、上面が白である場合は合計 6+4=10 通りである。

このうち下面が黒であるのは、片面白片面黒カードで白面が上に出ている場合だけなので 4 通りである。よって求める確率は 410=25 である。

(2)

(i)

上面と同じ色を答えて当たるのは、上面と下面が同じ色である場合である。これは両面黒カード3枚と両面白カード3枚の場合であり、面の数で数えると 3×2+3×2=12 通りである。全体は20通りなので、当たる確率は 1220=35 である。

(ii)

上面と異なる色を答えて当たるのは、上面と下面が異なる色である場合である。これは片面白片面黒カード4枚の場合で、上面としては 4×2=8 通りある。よって当たる確率は 820=25 である。

(iii)

この方法では、上面の色やカードの種類に関係なく、白と黒をそれぞれ確率 1/2 で答える。下面の色が白であっても黒であっても、正しい色を答える確率は 12 である。

したがって当たる確率は 12 である。

別解

解法2

方針

カードの型を事象としてベイズの公式を使う。(1)は上面が白という条件で型を更新する。(2)は両面同色型と異色型の事前確率から各戦略の成功確率を求める。

解答

カードの型を BB,WW,BW と書く。

(1)
上面が白となる確率はP(Wtop)=310+41012=12.上面が白かつ下面が黒となるのは BW 型で白面が上になった場合なのでP(WtopBbottom)=41012=15.ベイズの公式からP(BbottomWtop)=1/51/2=25.(2)
(i) 上面と同じ色が当たるのは両面同色型のときである。P(BB または WW)=3+310=35.(ii) 上面と異なる色が当たるのは異色型のときである。P(BW)=410=25.(iii) 下面がどちらの色でも、二色から無作為に答えて当たる条件付き確率は 1/2 である。したがって全確率も12.

総評

全20面を同確率に数える方法と、カード型を事象としてベイズの公式を使う方法の双方を示した。「上面が白」の情報はカード型の確率を変えるが、(2)の各戦略では上面を見た後の個別計算をせず、両面同色・異色という型でまとめられる。

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出典: 九州大学 1994年度 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。