方針
最大値 と最小値 は、直接 を数えるより、累積確率 、 を先に求めて差を取る方が安全である。期待値は、 については の全組合せで差を合計し、 については2個の玉の数字の和そのものの期待値として線形性を使う。
解答
(1)
全事象は、 個の玉から2個を選ぶので 通りである。 とは、取り出した2個がどちらも の数字をもつことである。そのような玉は 個あるから同様に、 とは、取り出した2個がどちらも の数字をもつことである。そのような玉は 個あるから(2) は、 から を引けばよい。ただし でも同じ式で読める。よって また であるから となり、整理して である。
(3) のとき、全事象は 通りである。同じ数字を2個取る場合は である。異なる数字 を取る場合、その組は玉の区別により4通りあり、差は である。したがってここで であるからである。よって である。
(4)
取り出した2個の玉の数字を、順序を気にせずそのまま足すと である。したがって は、2個の玉の数字の和の期待値に等しい。
袋全体の数字の平均は、各数字が2個ずつあるので である。2個同時に取り出しても、1個あたりの期待値はこの平均に等しいから である。
別解
解法2
方針
累積分布を組合せで求め、確率質量は隣接する累積確率の差として出す。 の期待値は尾和公式と の対称性で計算し、一般の和の期待値は線形性で処理する。
解答
全組合せ数は である。
(1)
は数字 の計 個から2個を選ぶ事象であり、 も同様に数字 の 個から選ぶ事象である。よって(2)
隣接する累積確率の差を取ると(3)
のとき、数字を と入れ替える対称性から である。また尾和公式より(4)
2個の玉の数字を とすると、順序に関係なく である。1個の数字の平均は だから
総評
最大値・最小値の分布と期待値を扱う確率問題で、想定時間は30分程度。 を直接数えると同じ数字を2個取る場合で混乱しやすいので、累積確率から差を取るのが堅い。(3)は全28通りを表にしてもよいが、異なる数字 ごとに4通りあるとまとめると計算が短い。(4)は が取り出した2個の数字の和そのものだと見抜くと、分布計算をせずに期待値の線形性で終わる。