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九州大学 1999年度 前期日程 第2次学力試験 複素数平面・方程式・不等式理系数学 第5問(b)

kを実数として,2次方程式x2+2kx+3k=0の2つの解をαβ (αβ)とする.
iを虚数単位として次の問に答えよ.

(1) αi2+βi2の値をkを用いて表せ.

(2) 複素数平面において,複素数αβiを表す点をそれぞれABPとする.
APBが直角になるようなkの値を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安15

複素数平面方程式・不等式 解と係数の関係、場合分け、図形的解釈

方針

判別式 4k(k3) によって,二つの解が実数の場合と共役な虚数の場合に分ける。k=0,3 は重解で αβ に反するので除外する。(1) は実数解なら解と係数の関係で α2+β2 を出し,虚数解なら α=u+vi,β=uvi として距離の和を計算する。(2) は APB=90 を三平方の定理 PA2+PB2=AB2 に直し,(1) の結果と βα2 を比較する。

解答

(1)

二次方程式 x2+2kx+3k=0 の判別式は D=(2k)243k=4k(k3) である。αβ であるから k=0,3 は除かれる。

解と係数の関係より α+β=2k,αβ=3k である。

まず k<0 または k>3 のとき,α,β は相異なる実数である。このとき αi2=α2+1,βi2=β2+1 なのでαi2+βi2=α2+β2+2=(α+β)22αβ+2=4k26k+2.次に 0<k<3 のとき,α,β は共役な虚数である。α=u+viβ=uvi とおくと u2+v2=αβ=3k. したがってαi2+βi2={u2+(v1)2}+{u2+(v1)2}=2u2+2v2+2=2αβ+2=6k+2.よってαi2+βi2={4k26k+2(k<0 または k>3),6k+2(0<k<3)である。

(2)

複素数平面上の点を A(α),B(β),P(i) とする。APB=90 であることは,三平方の定理より αi2+βi2=βα2 と同値である。

実数解の場合,すなわち k<0 または k>3 のときはβα2=(βα)2=(α+β)24αβ=4k212k.よって 4k26k+2=4k212k となり,6k+2=0 より k=13. これは k<0 を満たすので適する。

虚数解の場合,すなわち 0<k<3 のときは,α=u+vi,β=uvi とおくと βα2=2vi2=4v2. また u=ku2+v2=3k だから v2=3kk2. したがって βα2=12k4k2. よって 6k+2=12k4k2 すなわち 2k23k+1=0 である。これを解くと (k1)(2k1)=0 より k=1,12. どちらも 0<k<3 を満たす。

以上より k=13, 12, 1 である。

別解

解法2

方針

直角条件を、複素数を平面ベクトルとみた内積0に置き換える。判別式により実根と共役虚根に分け、解と係数の関係だけで距離と内積を計算する。

解答

判別式は 4k(k3) で、k=0,3 は除外される。

(1)
実根の場合 k<0 または k>3 で、αi2+βi2=α2+β2+2=4k26k+2.0<k<3 では α=k+vi, β=kvi,v2=3kk2.従って距離平方和は2k2+2(v2+1)=6k+2.(2)
直角条件はαi2+βi2=αβ2.実根の場合は右辺 4k212k なので k=1/3
共役虚根の場合は右辺 4v2=12k4k2 なので6k+2=12k4k2,すなわち (k1)(2k1)=0。従ってk=13, 12, 1.

総評

解の種類で場合分けして距離を計算する複素数平面の問題で,所要時間は15分程度。k=0,3 は重解なので最初に除外する。実数解の場合は αi2=α2+1 と単純だが,虚数解の場合に同じ式を使うと誤りになるため,共役複素数 u±vi として実部・虚部で距離を計算するのが安全である。直角条件は内積でも処理できるが,ここでは三平方の定理に直すと (1) の結果をそのまま使える。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。

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出典: 九州大学 1999年度 前期 理系 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。