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九州大学 2000年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

半直線lを図のように原点Oから出る半直線とし,
x軸となす角度をθとする(ただし,0<θ90).
A(1,0)B(2,0)x軸上の点,Pl上の点とし,r=OPとおく.
以下の問いに答えよ.

(1) cosOPAcosOPBをそれぞれrθを用いて表せ.

(2)PAP+BPを最小にするl上の点であるための必要十分条件を,
OPAOPBの関係式で示せ.

(3)Pが(2)の条件をみたすとき,rθで表せ.

(4)Pが(2)の条件をみたすとき,点Px座標とy座標の関係式を示し,
θ0<θ90の範囲を動くときの点Pの軌跡を図示せよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

図形と方程式三角関数微分 三角比の利用微分による最大最小軌跡

方針

P=(rcosθ,rsinθ) とおき、三角形 OPAOPB で余弦を内積または余弦定理から求める。AP+BP の最小条件は、半直線上で r を動かしたときの微分が0になることとして表す。微分した式は cosOPA+cosOPB=0 になる。(3)ではこの条件を代入して r=4cosθ/3 を導き、(4)では x=rcosθy=rsinθ から円の方程式へ消去する。

解答

(1) P=(rcosθ,rsinθ) とおく。点 A(1,0)B(2,0) に対して AP=(rcosθ1)2+r2sin2θ=r22rcosθ+1 であり、BP=(rcosθ2)2+r2sin2θ=r24rcosθ+4 である。

OPA は、点 P から見た POPA のなす角である。ベクトルを用いるとPO=(rcosθ,rsinθ),PA=(1rcosθ,rsinθ)なのでcosOPA=POPAPOPA=r2rcosθrr22rcosθ+1=rcosθr22rcosθ+1である。同様に cosOPB=r2cosθr24rcosθ+4 である。

(2) θ を固定し、半直線 l 上で r を動かす。関数 L(r)=AP+BP を考えると L(r)=r22rcosθ+1+r24rcosθ+4 である。微分すると L(r)=rcosθAP+r2cosθBP である。これは(1)の結果より L(r)=cosOPA+cosOPB である。L(r) は十分大きい r で増加し、最小点では微分係数が0になる。したがって必要十分条件は cosOPA+cosOPB=0 である。

(3)
(2)の条件は rcosθAP=r2cosθBP である。両辺を2乗して (rcosθ)2BP2=(r2cosθ)2AP2 を得る。ここに AP2=r22rcosθ+1,BP2=r24rcosθ+4 を代入して整理すると (3r4cosθ)(r24rcosθ+2+2cos2θ)=0 となる。後ろの因子は (r2cosθ)2+2(1cos2θ)>0 であるから r=43cosθ である。

(4)
(3)よりx=rcosθ=43cos2θ,y=rsinθ=43sinθcosθである。したがって y2=169sin2θcos2θ=43xx2 である。よって (x23)2+y2=49 を得る。 0<θ90 では sinθ>0 または端点で0、cosθ0 であるから、軌跡はこの円の上半分で、0x<43,y0 にある部分である。θ0+ では点は (4/3,0) に近づくが、その点は含まれない。θ=90 では原点 (0,0) になる。

別解

解法2(反射による最短折れ線)

方針

直線 l に関して A を反転した点を A とする。
AP=AP なので、AP+BP の最小化は折れ線を直線へ伸ばす問題になる。

解答

(1) P=(rcosθ,rsinθ) と内積公式からcosOPA=rcosθr22rcosθ+1,cosOPB=r2cosθr24rcosθ+4.(2)
Al に関して反転した点を A とする。
Pl では AP=AP だからAP+BP=AP+PBAB.等号は A,P,B が一直線上に並ぶときである。これは入射角と反射角が
等しい条件であり、向きを余弦で表すとcosOPA+cosOPB=0.(3)A=(cos2θ,sin2θ),B=(2,0).直線 ABl の交点をP=r(cosθ,sinθ) として2直線の行列式を解くとr=43cosθ.(4)x=43cos2θ,y=43sinθcosθより(x23)2+y2=49.軌跡はこの円の上半分で、原点は含み (4/3,0) は含まない。

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中6。目安は25分。最小条件を図形的反射で考えることもできるが、ここでは問題の流れに合わせて r 微分で処理すると確実である。cosOPAcosOPB が微分の各項そのものになるのが核心。(3)の整理では余分な2次因子が正であることを確認し、r=4cosθ/3 だけを採用する。軌跡では端点の含み方も注意する。

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出典: 九州大学 2000年度 後期 理系 後期 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。