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九州大学 2001年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

abを正の定数とする.図のように直線Lが第1象限において,
楕円C:x2a2+y2b2=1
P(s,t)(ただし,s>0t>0)で接している.以下の設問に答えよ.

(1) 楕円Cで囲まれた図形をx軸のまわりに1回転してできる回転体の体積が
43πab2であることを証明せよ.

(2) 楕円Cの第1象限の部分,x軸,y軸および直線Lで囲まれた図形(図中の斜線部分)を
x軸のまわりに1回転してできる回転体の体積をVとする.Vstを用いて表せ.

(3) 接点P(s,t)が楕円Cの第1象限の部分を動くとき,
Vの最小値を求め,その時のP(s,t)を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

積分図形と方程式微分 体積計算微分による最大最小接線・法線

方針

(1) は楕円の上半分を y=b1x2/a2 と表し、円板法で x=a から a まで積分する。(2)は接点 (s,t) における接線の切片を求め、その接線と座標軸でできる三角形を回転した円錐の体積から、第1象限の楕円部分を回転した体積を引く。(3)では s=acosθt=bsinθ と置き、体積を 1/(cosθsin2θ) の形にして、cosθ(1cos2θ) の最大化に帰着する。

解答

(1)

楕円 x2a2+y2b2=1 の上半分は y=b1x2a2 で表される。これで囲まれた図形を x 軸のまわりに回転すると、断面は半径 y の円になるから、体積はπaay2dx=πaab2(1x2a2)dxである。計算するとπb2[xx33a2]aa=πb2(2a2a3)=43πab2である。

(2)

接点 P(s,t) は楕円上にあるので s2a2+t2b2=1 である。楕円の (s,t) における接線は sxa2+tyb2=1 である。この直線の x 切片は a2s であり、y 切片は b2t である。

この接線と座標軸でできる三角形を x 軸のまわりに回転すると、高さ a2/s、底面半径 b2/t の円錐ができる。その体積は 13π(b2t)2a2s である。

一方、楕円の第1象限部分と座標軸で囲まれる部分を x 軸のまわりに回転した体積は、(1)の全体の半分であるから 23πab2 である。したがって求める体積はV=π3a2s(b2t)223πab2である。

(3)

接点 P が第1象限の楕円上を動くので s=acosθ,t=bsinθ,0<θ<π2 とおける。(2)の式に代入するとV=π3a2acosθb4b2sin2θ23πab2である。よって V=πab23(1cosθsin2θ2) となる。

したがって V を最小にするには、cosθsin2θ を最大にすればよい。u=cosθ とおくと 0<u<1 であり、cosθsin2θ=u(1u2) である。この関数を H(u) とすると H(u)=13u2 である。よって最大は u=13 で生じ、そのとき H(u)=13(113)=233 である。

したがって 1cosθsin2θ=332 となり、最小値は Vmin=πab23(3322) である。また cosθ=13,sinθ=23 だから、そのときの接点は P=(a3,b23) である。

別解

解法2

方針

(1) は単位球を座標方向に a,b,b 倍した立体として体積を得る。
(3)は微分を使わず、u=s/a, v=t/b と置いて
u2+v2=1 の下で uv2 を相加相乗平均で最大化する。

解答

(1)
楕円の回転体はx2a2+y2+z2b21で表される。単位球を x 方向に a 倍、
y,z 方向に各 b 倍した立体だから、体積はab24π3=43πab2.(2)
接線はsxa2+tyb2=1で、切片は a2/s, b2/t である。
接線三角形を回転した円錐から楕円体の半分を引くのでV=π3a2s(b2t)223πab2.(3)
u=s/a, v=t/b とおくと u,v>0, u2+v2=1V=πab23(1uv22).相加相乗平均よりu2+v22+v223u2v443.左辺は 1/3 だからuv2233.等号は u2=v2/2、すなわちu=1/3, v=2/3 のときである。よってVmin=πab23(3322),P=(a3,b23).

総評

楕円の回転体、接線の切片、1変数の最小化をつなぐ体積問題。難度は高め、計算量も多めで、目安時間は28〜33分。(1)の円板法、(2)の接線方程式 sx/a2+ty/b2=1、(3)の媒介変数 s=acosθ,t=bsinθ の3段階を崩さないことが大切である。特に(2)では、斜線部分の回転体が「接線三角形の円錐」から「第1象限の楕円部分の回転体」を引いたものになる構造を明記したい。(3)は cosθsin2θ の最大化に帰着できれば、計算は短くまとまる。

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出典: 九州大学 2001年度 後期 理系 第1問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。