方針
xy=yx は対数を取って ylogx=xlogy にする。曲線 C 上で直線 y=tx との交点を考え、y=tx を代入して (t−1)logx=logt を解く。極限は y(t)=tt/(t−1) の対数を調べる。単調性は logx(t)、logy(t) を微分し、t−1−tlogt<0、t−1−logt>0 を導関数の符号で示す。
解答
(1) y=tx とおく。x>0,y>0 なので、xy=yx の両辺の自然対数をとると ylogx=xlogy である。y=tx を代入すると txlogx=xlog(tx) である。x>0 で割って tlogx=logt+logx となる。したがって (t−1)logx=logt である。t=1 だから logx=t−1logt であり、x(t)=t1/(t−1) である。また y=tx より y(t)=t⋅t1/(t−1)=tt/(t−1) である。
(2)
まず logy(t)=t−1tlogt である。t→0+ のとき tlogt→0、かつ t−1→−1 なので logy(t)→0 である。したがってα=t→0limy(t)=1である。
次に t→1 を考える。 t−1tlogt=t⋅t−1logt であり、logt)/(t−1)→1、t→1 だから logy(t)→1 である。よってβ=t→1limy(t)=eである。
(3)
まず logx(t)=t−1logt である。これを微分するとdtdlogx(t)=(t−1)2(t−1)/t−logt=t(t−1)2t−1−tlogtである。t>0 では分母は正である。分子を A(t)=t−1−tlogt とおくと、A(1)=0 であり A′(t)=−logt である。0<t<1 では A′(t)>0 で、t=1 に向かって増加して0になるから A(t)<0 である。t>1 では A′(t)<0 で、t=1 から減少するからやはり A(t)<0 である。したがって x(t) は t の増加とともに減少する。
一方 logy(t)=t−1tlogt を微分すると dtdlogy(t)=(t−1)2t−1−logt である。分子を B(t)=t−1−logt とおくと、B(1)=0、B′(t)=1−t1=tt−1 である。よって 0<t<1 では B は減少して B(1)=0 に至るので B(t)>0、t>1 では増加して B(t)>0 である。したがって y(t) は t の増加とともに増加する。
つまり t が増えると、曲線 C 上の点は x 座標が減少し、y 座標が増加する。よって y=g(x) は x が増えると減少する関数である。したがって g(x) は単調に減少する。
別解
解法2
方針
t=y/x の媒介表示に加え、交換対称性
(x(t),y(t))=(y(1/t),x(1/t)) を利用する。
logt<t−1 と logt>1−1/t の基本不等式から
座標の単調性を判定する。
解答
(1)
y=tx を ylogx=xlogy に代入すると(t−1)logx=logt.よってx(t)=t1/(t−1),y(t)=tt/(t−1).(2)logy(t)=t−1tlogt.t→0+ では tlogt→0 なので α=1。
t→1 では logt/(t−1)→1 なので β=e である。
(3) dtdlogx(t)=t(t−1)2t−1−tlogt.logt>1−1/t(等号は t=1 のみ)より分子は負で、
x(t) は減少する。またdtdlogy(t)=(t−1)2t−1−logt.logt<t−1 よりこれは正で、y(t) は増加する。
したがって媒介変数 t が増えると点は左上へ動き、
y=g(x) は x に関して単調減少する。
なお x(1/t)=y(t)、y(1/t)=x(t) であり、
曲線が直線 y=x に関して対称であることとも整合する。
総評
xy=yx の非対角成分を、直線 y=tx で媒介変数表示する問題。難度は高め、計算量は中程度で、目安時間は24〜28分。(1)では対数化して (t−1)logx=logt を得るところが中心である。(2)は y(t) そのものではなく logy(t) の極限を見ると安全である。(3)では x(t) が減少し y(t) が増加することを別々に示す必要があり、t−1−tlogt と t−1−logt の符号判定を丁寧に書くと説得力が出る。
冊子PDFで見る九大の指数・対数の問題で問題集を作る
出典: 九州大学 2001年度 後期 理系 第3問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。