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九州大学 2001年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

関数f(x)=23ax3+(a+b)x2+(b+1)xを考える.

(1) 関数f(x)がつねに増加するためのabの条件を求め,
その範囲をab平面上に図示せよ.

(2) a=0のとき,関数f(x)x>1においてつねに増加するためのbの条件を求めよ.

(3) 関数f(x)x>1においてつねに増加するためのabの条件を求め,
その範囲をab平面上に図示せよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

微分関数図形と方程式 微分による最大最小判別式、場合分け

方針

増加条件は導関数 f(x) が対象区間で常に非負であることに直す。(1)では f(x) が2次式なので、全実数で非負となる条件を、上に開くことと判別式が0以下であることから求める。ただし a=0 の退化も確認する。(2)は a=0 の1次式を x>1 で調べる。(3)では u=x+1>0 と置いて半直線上の2次式 2au2+2(ba)u+1b の最小値を調べ、a<0a=0a>0 で頂点が範囲内に入るかを分ける。

解答

(1) f(x)=2ax2+2(a+b)x+b+1 である。f(x) がすべての実数でつねに増加するための必要十分条件は、すべての実数 x について f(x)0 となることである。

まず a=0 のとき、f(x)=2bx+b+1 である。これが全実数で非負となるには傾きが0でなければならないので b=0 である。このとき f(x)=1 で条件を満たす。

次に a>0 のとき、2次式が全実数で非負となるには判別式が0以下であればよい。判別式を4で割ったものは (a+b)22a(b+1)=a2+b22a である。よって条件は a2+b22a0 すなわち (a1)2+b21 である。この条件は a=0 の場合には b=0 だけを含む。したがって求める範囲は (a1)2+b21 であり、ab 平面では中心 (1,0)、半径1の円の内部および周である。

(2) a=0 のとき f(x)=2bx+b+1 である。u=x+1 とおくと、x>1u>0 であり、f(x)=2b(u1)+b+1=2bu+1b となる。

もし b<0 なら、u2bu+1b は負になるので不可である。b0 のとき、この式は u について増加または一定であり、u0+ での値は 1b に近づく。したがって全ての u>0 で非負となる条件は 1b0 である。よって 0b1 である。

(3) u=x+1 とおくと u>0 であり、f(x)=2a(u1)2+2(a+b)(u1)+b+1 =2au2+2(ba)u+1b となる。この2次式を Q(u) とおく。 a<0 なら、uQ(u) となるため条件を満たさない。a=0 のときは(2)より 0b1 である。

以下 a>0 とする。Q(u) の頂点の u 座標は u=ab2a である。まず ba のとき、頂点は u0 側にあるので、u>0 での最小は u0+ の近くで決まる。したがって必要十分条件は 1b0 であり、0<ab1 を得る。

次に b<a のとき、頂点は u>0 にあるので、頂点での値が非負であることが必要十分である。すなわち 1b(ba)22a0 である。a>0 だから整理して 2a(1b)(ba)20 2aa2b20 すなわち (a1)2+b21 である。

以上より、求める条件は 0<ab1 または a>0,b<a,(a1)2+b21 に、a=0,0b1 を合わせたものである。まとめて書けば、ab 平面で、線分 a=0,0b1、三角形部分 0<ab1、および円 (a1)2+b21 のうち a>0,b<a の部分を合わせた範囲である。

別解

解法2

方針

導関数を平方完成し、全実数上または半直線上での最小値を直接読む。
(3)では u=x+1 として、頂点が u>0 にあるかどうかを
b<aba で分ける。

解答

(1) f(x)=2ax2+2(a+b)x+b+1.a<0 なら両端で負になり、a=0 なら全実数で非負となるのは
b=0 のときだけである。a>0 ではf(x)=2a(x+a+b2a)22aa2b22a.よって必要十分条件は 2aa2b20 である。
a=0,b=0 も含めると(a1)2+b21となる。

(2)
a=0 では、u=x+1>0 とおくとf(x)=2bu+1b.b<0 なら u で負になる。b0 では
下端 u0+ での極限 1b が非負であることが必要十分だから、0b1である。

(3) f(x)=Q(u)=2au2+2(ba)u+1b,u=x+1>0.a<0 は不可、a=0 は(2)の線分である。a>0 とする。
ba なら頂点は u0 にあるので、
u>0 での下限は Q(0)=1b である。したがって0<ab1.b<a なら頂点 u=(ab)/(2a)>0minQ=1b(ab)22a=2aa2b22a.よってa>0,b<a,(a1)2+b21.以上に a=0, 0b1 を加えた範囲が答えである。

総評

導関数の非負条件を、全実数上の2次式と半直線上の2次式として処理する問題。難度はやや高め、計算量も多めで、目安時間は25〜30分。(1)では a=0 の退化を落とさず、円盤 (a1)2+b21 に自然に含まれることまで確認したい。(3)は u=x+1>0 と置くのが核心で、頂点が半直線の外にある場合と内にある場合で条件が変わる。境界 u=0 は区間に含まれないが、全ての u>0 で非負にするには極限値 1b が非負である必要がある、という点がよくある落とし穴である。

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出典: 九州大学 2001年度 前期 文系・理系 第1問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。