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九州大学 2003年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

次の問いに答えよ.

(1) 次の性質をもつ4次関数f(x)を求めよ.

(i) y=f(x)のグラフは直線x=0に関して対称である.

(ii) 方程式f(x)=01と1の間に相異なる4個の解をもつ.

(iii) f(x)の極値はすべてその絶対値が1に等しい.さらにf(1)=1をみたす.

(2) 次の性質をもつ3次関数g(x)=x3+ax2+bx+cを1つ求めよ.

(i) y=g(x)のグラフはx軸と相異なる3個の共有点をもつ.

(ii) p0=0p4=1とおく.
共有点のx座標p1p2p3p0<p1<p2<p3<p4をみたす.

(iii) 面積Si=pi1pi(1)ig(x)dx(i=1,2,3,4)の比が
S1:S2:S3:S4=1:2:2:1をみたす.

難易度8/ 10計算量7/ 10目安30

微分積分関数 実験・推測、対称性の利用面積計算

方針

(1) は偶関数になるように x2 の2次式として作り、極値が 1,1 になる具体例を選ぶ。(2) は3つの根を 1/2 を中心に対称に置き、左右の面積が対称になる形にする。中央の面積と端の面積の比が 2:1 になるように根の間隔を決め、最後に条件を順に確認する。

解答

(1)
例えば f(x)=2(2x21)21 とする。これは x2 だけで表されるので偶関数であり、グラフは直線 x=0 に関して対称である。また f(1)=2(21)21=1 である。

極値を確認する。展開すると f(x)=8x48x2+1 であり、f(x)=32x316x=16x(2x21) である。したがって極値をとる点は x=0,x=±12 である。値は f(0)=1,f(±12)=1 であり、極値はすべて絶対値が1である。

さらに f(x)=02(2x21)2=1 すなわち 2x21=±12 である。これから 1<x<1 に相異なる4個の解が得られる。よってこの f(x) は条件を満たす。

(2) d=22 とおき、g(x)=(x1d2)(x12)(x1+d2)とする。このとき3つの零点は p1=1d2,p2=12,p3=1+d2 である。0<d<1 なので 0<p1<p2<p3<1 が成り立つ。 u=x1/2 とおくと g(x)=u(u2d24) であり、u=0 に関して奇関数の形である。したがって左右対称性から S1=S4,S2=S3 である。

端の面積と中央の面積を比べる。原始関数は u44d2u28 である。計算すると S1=(1d2)264,S2=d464 である。ここで d2=22 だから d4=(22)2=642 であり、(1d2)2=(21)2=322 である。よって d4=2(1d2)2 となり、S1:S2:S3:S4=1:2:2:1 である。したがってこの g(x) は条件を満たす。

別解

解法2(対称形から係数を決定)

方針

(1) は一般の偶4次式から条件を順に使って係数を決める。(2) は根を 1/2 対称に置く一般形から面積比の方程式を解く。

解答

(1)
偶4次関数をf(x)=Ax4+Bx2+Cとおく。4個の零点を (1,1) にもち、極値の絶対値が1で f(1)=1 となる
形では、中央の極大値を 1、左右の極小値を 1 と取る。したがってC=1,A+B=0.f(x)=2x(2Ax2+B) の非零の停留点では x2=12 であり、f(±12)=1A4=1.よって A=8, B=8f(x)=8x48x2+1.(2)u=x12,g(x)=u(u2h2)とおく。零点は h,0,h だけ平行移動したものなので、0<h<12 なら
3零点は (0,1) にある。対称性から S1=S4, S2=S3 である。S1=(14h2)264,S2=16h464.S2=2S1 を解くと4h2=22.したがって d=2h=22 としてg(x)=(x1d2)(x12)(x1+d2)が条件を満たす。

総評

難度8、計算量7。目安時間は24〜32分。採点ポイントは、一般解を求めようとせず条件を満たす具体例を作ること、(1) では偶関数かつ極値が ±1 になる形を選ぶこと、(2) では根を 1/2 対称に置いて面積比の計算を半分に減らすことです。

誤りやすいのは、条件を満たす「1つ」を求めればよいのに、係数全体を分類しようとして計算を重くすることです。構成問題では、選んだ関数が条件 (i)(ii)(iii) をすべて満たすことを確認する必要があります。特に (2) は面積比の確認を省くと、具体例として成立していることが伝わりません。

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出典: 九州大学 2003年度 後期 理系 第2問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。