方針
有理関数なので、まず零点 と定義できない点 で符号を分ける。(2) は商の微分で導関数を求め、分母は常に正なので分子の4次式を の2次方程式として解く。(3) は割り算または部分分数分解で斜め漸近線と縦漸近線を求め、符号と極値を合わせて概形を決める。
解答
(1) である。符号が変わる可能性がある点は である。ただし では定義されない。
符号表を作ると、 となるのは であり、 となるのは である。
不等式 は、 のとき 、 のとき を意味する。したがって図示すべき領域はである。境界 では なので含まれず、 も定義されないので含まれない。
(2)
商の微分によりである。 では分母は正なので、極値を与える候補は を満たす点である。 とおくと だから である。どちらも正なので、極値を与える 座標はである。
(3)
割り算すると であり、さらに である。したがって漸近線は である。
概形は、 を縦の漸近線、 を斜めの漸近線として描く。(1) の符号から 軸との交点は であり、(2) の4つの点で増減が切り替わる。これらを合わせて、有理関数の各区間 に分けてグラフを描けばよい。
別解
解法2(奇関数の対称性と部分分数)
方針
が奇関数であることを使って右半分だけを調べる。部分分数表示で漸近線と発散方向を確認し、導関数の根を重ねる。
解答
であり、 である。
(1)
では零点 と極 で符号を分けると奇関数の対称性で負側も得られる。 はこの符号と が逆になる
開領域であり、零点と は含まない。
(2) とおけばだから、極値を与える は(3)
部分分数表示からが漸近線である。さらにである。奇関数の原点対称性、3個の零点、4個の極値を合わせれば概形が一意に
定まる。
総評
難度6、計算量6。目安時間は16〜22分。採点ポイントは、符号表で零点と定義できない点を分けること、導関数の分子 を の方程式として処理すること、漸近線 と をそろえることです。
誤りやすいのは、(1) で や を境界として含めてしまうことです。 は厳密な不等式なので、 の点も含みません。グラフ概形では、符号、極値、漸近線の3情報を別々に求めてから重ねると崩れにくくなります。