方針
(1) は加法定理の和積公式から の漸化式を作り、その漸化式を の整式 に移す。(2) は が奇関数、 が偶関数であることを出発点に、 で偶奇が交互に続くことを帰納的に示す。(3) は偶数次の定数項と奇数次の1次係数だけを取り出し、漸化式で追跡する。
解答
(1) 和積公式 に を代入すると である。したがって を得る。
次に とおく。さらに について と定める。このとき上の漸化式により、帰納的に が成り立つ。また は 次式である。実際、 の最高次項に を掛けることで 次項が生じ、 では打ち消されない。
(2) は奇関数、 は偶関数である。いま と が添字の偶奇に応じて偶関数・奇関数になっているとする。 が奇数のとき、 は偶数なので は偶関数であり、 は奇関数である。また は奇数なので も奇関数である。したがって は奇関数である。 が偶数のときも同様に、 と はともに偶関数であり、 は偶関数である。よって である。
(3) (2) より、 の定数項は が奇数なら0であり、1次の項の係数は が偶数なら0である。そこで、 の定数項を 、 の1次の項の係数を とおく。 , より である。
漸化式 の定数項を見ると、 の定数項は0であるから である。よって である。
また の1次の係数を見ると、 の1次係数は であるから である。 と から帰納的に が得られる。
したがって、定数項はであり、1次の項の係数はである。
別解
解法2(特殊角への代入と微分)
方針
漸化式で の存在を示した後、 を
と見て偶奇性を直接判定する。定数項は
の代入、1次係数は恒等式を で微分して求める。
解答
(1)
加法定理からである。 とし、と定めれば、帰納的に となり、
最高次項も消えないので は 次式である。
(2)
とすると だからよって が偶数なら偶関数、奇数なら奇関数である。
(3)
を代入すると定数項はである。
恒等式を で微分すると再び とおけばである。 は の1次項の係数そのものである。
総評
難度6、計算量5。目安時間は
24〜28分。
主題は三角関数・関数・数列である。解法1では誘導に沿った標準的な答案を、解法2では
異なる見方から全小問を再構成した。採点では、途中の必要条件を十分条件まで戻すこと、
場合分けの境界・等号条件・定義域を明記することが重要である。