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九州大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

関数f(x)=sinx1212を考える.
ただし,πxπとする。
さらに,0aπ2に対して,F(a)=0af(x)f(xπ2)dxとする.
このとき次の問いに答えよ.

(1) f(x)=0となるxを求めよ.

(2) 関数y=f(x)のグラフの概形を描け.

(3) F(a)を求めよ.

難易度5/ 10計算量6/ 10目安20

三角関数積分関数 絶対値の処理、面積計算、場合分け

方針

絶対値が二重になっているので、まず sinx12=12 を解いて零点を確定する。グラフは sinx12sinx12 に分け、さらに sinx の符号も見て区間ごとの式に直す。(3)では 0xπ/2 に限ると xπ/2[π/2,0] であり、f(xπ/2)=cosx になることが決定的である。あとは f(x) の式が変わる x=π/6 で積分を分け、端点で値がつながることも確認する。

解答

(1) f(x)=0 となるための条件は sinx1212=0 すなわち sinx12=12 である。よって sinx12=12またはsinx12=12 であり、sinx=1またはsinx=0 を得る。 πxπ において、sinx=0 の解は x=π, 0, π であり、sinx=1 の解は x=π2 である。したがって求める xx=π, 0, π2, π である。

(2) sinx12 のとき sinx12=12sinx であるから f(x)=sinx=sinx である。一方、sinx12 のとき sinx12=sinx12 であり、sinx1 なので f(x)=sinx1=1sinx である。

したがって区間ごとに書けばf(x)={sinx(πx0),sinx(0xπ/6),1sinx(π/6x5π/6),sinx(5π/6xπ)である。この式に従って描けばよい。主な通過点は(π,0),(π2,1),(0,0),(π6,12),(π2,0),(5π6,12),(π,0)であり、x=0,π/2 などで折れ曲がる概形になる。

(3) 0xπ/2 では π2xπ20 である。この範囲では sin(xπ2)=cosx0 なので、(2)の siny12 の場合によりf(xπ2)=sin(xπ2)=cosxである。

また 0xπ/2 ではf(x)={sinx(0xπ/6),1sinx(π/6xπ/2)である。よって 0aπ/6 のとき F(a)=0asinxcosxdx=12sin2a である。

次に π/6aπ/2 のとき、F(a)=0π/6sinxcosxdx+π/6a(1sinx)cosxdxである。第1項は 0π/6sinxcosxdx=12sin2π6=18 であり、第2項はπ/6a(1sinx)cosxdx=[sinx12sin2x]π/6aだから=sina12sin2a(1218)=sina12sin2a38である。したがって F(a)=sina12sin2a14 となる。

以上よりF(a)={12sin2a(0aπ6),sina12sin2a14(π6aπ2)である。a=π/6 ではどちらも 18 となるので、境目でも一致している。

総評

難度5、計算量6。二重絶対値を外してグラフを作り、その情報を積分へつなげる問題である。前半で sinx12sinx12 の場合分けだけで止めると、πx0sinx=sinx になる点を落としやすい。(3)は f(xπ/2)=cosx に気づけば計算は短く、積分区間を π/6 で分けるだけでよい。試験ではグラフに7分、積分に5分程度を見込み、零点と折れ曲がり点を先に図へ書き込むと答案が安定する。

冊子PDFで見る九大の三角関数の問題で問題集を作る

出典: 九州大学 2006年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。