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九州大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

平面上を運動する点P(x,y)の時刻tでのx座標とy座標がx=etet2,y=et+et2で表されている.
ただし,eは自然対数の底である.
原点をO,点(0,1)Mとする.
tt0の範囲で変化したとき,
Pが描く曲線をCとする.
時刻tにおいて,
曲線C,線分OM,および線分OPで囲まれる図形の面積をA(t)で表し,
曲線Cと線分MPで囲まれる図形の面積をS(t)で表す.
次の問いに答えよ.

(1)P(x,y)の座標xyに対してyxを用いて表せ.

(2) 時刻tを用いてA(t)S(t)を表せ.

(3) A(t)S(t)が最大となる時刻tを求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

図形と方程式積分微分 面積計算微分による最大最小座標設定

方針

まず x=(etet)/2y=(et+et)/2 から y2x2=1 を出し、t0 より x0y0 を確認する。面積 A(t) は曲線 y=x2+1 と直線 OP の差の積分で求め、三角形 OMP の面積が A+S であることから S を得る。最大値は AS を微分し、u=et の2次方程式に落として決定する。

解答

(1)

与えられた式からy2x2=(et+et2)2(etet2)2=1である。さらに t0 では x0y>0 であるから y=x2+1(x0) である。

(2)

時刻 t における点 PP=(a,b),a=etet2,b=et+et2 とおく。t>0 のとき直線 OPy=bax である。

したがって A(t)A(t)=0a(x2+1bax)dxである。ここで0ax2+1dx=12(aa2+1+log(a+a2+1))を用いる。b=a2+1 だからA(t)=12(ab+log(a+b))baa22=12log(a+b).さらに a+b=et であるから A(t)=t2 である。t=0 のときも極限、または図形がつぶれることから同じ式が成り立つ。

次に、三角形 OMP の面積は、底辺 OM=1 と点 Py 軸からの距離 a を用いて a2 である。この三角形は、曲線 C によって面積 A(t) の部分と S(t) の部分に分かれるので A(t)+S(t)=a2 である。よって S(t)=a2t2=14(etet)t2 となる。したがって A(t)=t2,S(t)=14(etet)t2 である。

(3)

(2) より A(t)S(t)=t14(etet) である。これを微分すると (AS)(t)=114(et+et) となる。 (AS)(t)=0et+et=4 と同値である。u=et とおくと u1 であり u+1u=4 すなわち u24u+1=0 である。したがって u=2+3 を得る。 t=0 では (AS)(0)=11/2>0 であり、上の点を過ぎると et+et はさらに大きくなるので導関数は負になる。よって最大となる時刻は t=log(2+3) である。

別解

解法2(面積の行列式表示)

方針

x=sinht, y=cosht と見て曲線を双曲線と同定する。
原点と曲線弧で囲む面積は12(xdyydx)で直接求め、
残りの面積は三角形との差として出す。

解答

(1)
与式からy2x2=1,y>0,よってy=x2+1.(2)
x=sinhu, y=coshu であり
x=coshu, y=sinhu だから、
原点と曲線弧で囲まれる有向面積の絶対値はA(t)=120t(xyyx)du=120t(sinh2ucosh2u)du=t2.三角形 OMP の面積は x(t)/2 で、これが A+S に等しい。
したがってS(t)=14(etet)t2.(3)AS=t14(etet)を微分すると(AS)=114(et+et).et+ett0 で増加するため、導関数は1度だけ
正から負へ変わる。u=et1 としてu+1u=4を解けば u=2+3。よって最大時刻はt=log(2+3).

総評

難度6、計算量6。目安時間は
24〜30分。
主題は図形と方程式・積分・微分である。解法1では誘導に沿った標準的な答案を、解法2では
異なる見方から全小問を再構成した。採点では、途中の必要条件を十分条件まで戻すこと、
場合分けの境界・等号条件・定義域を明記することが重要である。

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出典: 九州大学 2002年度 前期 理系 第1問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。