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九州大学 2004年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

座標空間内の三角柱0x1,0y1,xy,0z1を考え,
そのxy平面内の面をSxz平面内の面をTとする.
A(a,b,0)S内に,点B(c,0,d)T内にとり,
またC(1,1,1)とする.
ただし,点ABは原点Oとは異なるとする.

(1) ベクトルOAおよびOCに直交する単位ベクトルを求め,
その単位ベクトルとベクトルOBの内積の絶対値を求めよ.

(2) 四面体OABCの体積を求めよ.
ただし,点O,A,B,Cは同一平面上にないとする.

(3)AS内を,点BT内を動くとする.
このときの,四面体OABCの体積の最大値,および最大値を与える点ABの位置をすべて求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

ベクトル図形と方程式 ベクトル成分計算内積の利用体積計算

方針

S 上の点 A0ba1T 上の点 B0c1,0d1 を満たす。(1)では OAOC の両方に垂直なベクトルを外積に相当する成分計算で作る。(2)は OAC を底面と見て、(1)で求めた法線方向への B の距離を使うと体積が {d(ab)+bc}/6 になる。(3)はこの一次式を制約条件内で最大化し、d(ab)+bc(ab)+b=a1 の等号条件を端点 b=0,1 も含めて調べる。

解答

(1) OA=(a,b,0),OC=(1,1,1) である。両方に直交するベクトルを (X,Y,Z) とすると aX+bY=0,X+Y+Z=0 を満たせばよい。

ここで (X,Y,Z)=(b,a,ab) とすれば ab+b(a)=0 かつ ba+ab=0 であるから、確かに OAOC の両方に直交する。点 A は原点とは異なるので、このベクトルは零ベクトルではない。したがって求める単位ベクトルは ±(b,a,ab)a2+b2+(ab)2 である。

また OB=(c,0,d) であるから、この単位ベクトルと OB の内積の絶対値は bc+d(ab)a2+b2+(ab)2 である。

(2) OAC の面積を求める。OAOC の両方に垂直なベクトル (b,a,ab) の長さは a2+b2+(ab)2 である。したがって [OAC]=12a2+b2+(ab)2 である。

(1) より、点 B から平面 OAC までの距離は bc+d(ab)a2+b2+(ab)2 である。ここで AS より 0ba であり、BT より 0c1,0d1 だから bc+d(ab)0 である。

よって四面体 OABC の体積 VV=13[OAC]高さ=1312a2+b2+(ab)2bc+d(ab)a2+b2+(ab)2=bc+d(ab)6である。

(3)

制約条件は 0ba1,0c1,0d1 である。(2)より体積を最大にするには L=bc+d(ab) を最大にすればよい。 c1, d1, ab0, b0 なので L=bc+d(ab)b+(ab)=a1 である。したがって体積の最大値は高々 16 である。

実際に等号を達成する条件を調べる。等号にはまず a=1 が必要である。このとき L=bc+d(1b) であり、さらに bc+d(1b)=b+(1b)=1 となる必要がある。 0<b<1 のときは、bc=b かつ d(1b)=1b が必要なので c=1,d=1 である。よって A=(1,b,0) (0<b<1),B=(1,0,1) である。 b=0 のときは L=d なので、等号には d=1 が必要であり、c は任意でよい。よって A=(1,0,0),B=(c,0,1)(0c1) である。 b=1 のときは L=c なので、等号には c=1 が必要であり、d は任意でよい。よって A=(1,1,0),B=(1,0,d)(0d1) である。

以上より、最大値は 16 であり、最大値を与える点は上に挙げた3種類である。

三角柱内の四面体

別解

解法2

方針

四面体の体積を3本の位置ベクトルの行列式で直接表す。最大化では bc+d(ab)b+(ab)=a1 の各等号条件を、b=0,1 の端点も含めて調べる。

解答

(1) n=(b,a,ab)OA=(a,b,0)OC=(1,1,1) の双方に直交する。したがって単位法線は±(b,a,ab)a2+b2+(ab)2,OB=(c,0,d) との内積の絶対値はbc+d(ab)a2+b2+(ab)2である。

(2)
列を OA,OB,OC とする行列式からV=16ac1b010d1=bc+d(ab)6.(3)bc+d(ab)b+(ab)=a1.よって最大体積は 16。等号を与えるのはA=(1,0,0),B=(c,0,1)(0c1),A=(1,b,0),B=(1,0,1)(0<b<1),A=(1,1,0),B=(1,0,d)(0d1).

総評

難度7、計算量7。目安時間は28〜35分。前半は空間ベクトルの成分計算、後半は制約条件付きの最大化である。(1)の法線ベクトルを作ると(2)の底面積と高さがきれいに約分されるため、問題の誘導を利用したい。(3)では d(ab)+bca1 という評価を見つけるのが核心で、等号条件を雑に「c=d=1」としてしまうと、b=0b=1 の自由度を落とす。端点を分けて書くことが満点答案の条件である。

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出典: 九州大学 2004年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。