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九州大学 2005年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

原点Oを中心とする半径rの球面上に点ABCを置き,
OA=aOB=b
OC=cとする.
ベクトルabc間の内積に,
ab=0bc=kr2
ca=0(ただし,0k<1)の関係がある場合について,
次の問いに答えよ.

(1) 平面ABC上の点Nについて,ベクトルON=n
n=sa+tb+ucで表すとき,
s+t+u=1となることを示せ.

(2) (1)のベクトルONの大きさが最小となるようなstuを,
kを用いて示せ.

(3)OABCを頂点とする三角錐の体積Vを,krを用いて示せ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安25

ベクトル図形と方程式 内積の利用ベクトル成分計算体積計算

方針

(1) は平面 ABC 上の点を A を基点に ABAC の一次結合で表し、係数和が 1 になることを示す。
(2) は s+t+u=1 のもとで n2r2=s2+t2+u2+2ktu を最小化する。t+utu に分けると、まず t=u が分かり、その後1変数の2次式になる。
(3) は条件を満たす座標を置き、三角錐 OABC を底面 OAB と高さで計算する。

解答

(1)
N は平面 ABC 上にあるので、実数 λ,μ を用いて AN=λAB+μAC と表せる。したがってON=OA+AN=a+λ(ba)+μ(ca)=(1λμ)a+λb+μcである。ここで s=1λμ,t=λ,u=μ とおけば n=sa+tb+uc であり、s+t+u=(1λμ)+λ+μ=1 である。よって平面 ABC 上の点については s+t+u=1 が成り立つ。

(2)
内積の条件と a=b=c=r より、n2=sa+tb+uc2=r2(s2+t2+u2)+2tu(bc)=r2(s2+t2+u2+2ktu)である。したがって n2r2=s2+t2+u2+2ktus+t+u=1 のもとで最小化すればよい。 v=t+u とおくと s=1v である。また t2+u2+2ktu=1+k2(t+u)2+1k2(tu)2 である。0k<1 なので、第2項は t=u のとき最小となる。よって最小点では t=u=v2 である。

このとき n2r2=(1v)2+1+k2v2 となる。この2次式を v で微分すると 2(1v)+(1+k)v=(3+k)v2 であるから、最小となるのは v=2k+3 のときである。したがって t=u=1k+3,s=1v=k+1k+3 である。

(3)
座標を O=(0,0,0),A=(r,0,0),B=(0,r,0) となるように取る。ca=0 より Cx 座標は 0 である。また bc=kr2 より、Cy 座標は kr である。さらに c=r だから、向きを選べば C=(0,kr,r1k2) とおける。

三角形 OAB は直角二等辺三角形であり、その面積は 12r2 である。点 C から平面 OAB、すなわち xy 平面までの高さは r1k2 である。したがって三角錐 OABC の体積は V=1312r2r1k2=16r31k2 である。

総評

平面上の点の係数表示、制約付き最小化、空間図形の体積をつなぐ後期らしい問題で、目安時間は25分程度。(1) では係数和 1 が平面上の点の特徴であることを明確にする。(2) は t2+u2+2ktut+utu に分けると計算がかなり軽くなる。座標で一気に解くこともできるが、(2) の最小化では対称性 t=u を見抜くのが重要である。(3) は抽象ベクトルのまま抱え込まず、条件に合う座標を置いて底面積と高さに戻すと高校範囲で完結する。

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出典: 九州大学 2005年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。