方針
接線と法線をまず式にする。接線の x 切片から Q,法線の x 切片・y 切片から R1,R2 が決まる。S2 は 0≦x≦t で線分 PR2 が放物線の上にあることを確認して差を積分する。S1 は底辺 QR1 が x 軸上にあり,高さが t2 であることから求める。最後は t>0 を使って不等式を整理する。
解答
(1)
曲線 C:y=x2 の点 P(t,t2) における接線の傾きは 2t である。したがって接線 l は y−t2=2t(x−t) すなわち y=2tx−t2 である。y=0 とおくと 0=2tx−t2 であり,t>0 より x=2t である。よって Q の x 座標は t/2 である。
法線 m は接線に垂直であるから傾きは −1/(2t) であり,y−t2=−2t1(x−t) である。x 軸との交点 R1 は y=0 を代入して −t2=−2tx−t より x−t=2t3,x=t+2t3 である。したがって R1 の x 座標は t+2t3 である。
(2)
法線 m の y 軸との交点 R2 は,x=0 を代入して y−t2=21 より R2=(0,t2+21) である。線分 PR2 の方程式は,傾きが法線と同じ −1/(2t) なので y=t2+21−2tx である。0≦x≦t ではこの直線と放物線 y=x2 によって囲まれる部分を考えればよい。差は t2+21−2tx−x2 であり,端点 x=t で0,0≦x<t では正である。したがってS2=∫0t(t2+21−2tx−x2)dx=[t2x+2x−4tx2−3x3]0t=32t3+41t.(3) Q と R1 はどちらも x 軸上にあり,QR1=t+2t3−2t=2t+2t3 である。点 P から x 軸までの高さは t2 だから S1=21(2t+2t3)t2=t5+41t3 である。よって S1>S2 は t5+41t3>32t3+41t と同値である。t>0 より両辺を t で割り,さらに12倍すると 12t4−5t2−3>0 となる。これは (4t2−3)(3t2+1)>0 である。3t2+1>0 だから 4t2−3>0 すなわち,t>0 より t>23 である。
総評
接線・法線・切片・積分面積を順に処理する総合問題である。目安は20分程度。S2 では線分 PR2 と放物線の上下関係を確認してから積分すること,S1 では底辺が x 軸上にあることを使って高さ t2 を取ることが得点の軸になる。最後の不等式では t>0 で割っていることを明記する。
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出典: 九州大学 2006年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。