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九州大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

2つの数列{an}{bn}は,a1=b1=1および,関係式an+1=2anbnbn+1=2an2+bn2をみたすものとする.

(1) n3のとき,anは3で割り切れるが,bnは3で割り切れないことを示せ.

(2) n2のとき,anbnは互いに素であることを示せ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安20

数列整数論証・証明 数学的帰納法、合同式、最大公約数

方針

(1) はまず a2,b2,a3,b3 を計算し,3で割った余りの帰納法に入る。an が3の倍数で bn が3の倍数でないなら,次も an+1 は3の倍数,bn+1bn2 と同じ余りになる。(2)は bn が常に奇数であることを先に示し,共通素因数が2でないようにしてから,an+1=2anbnbn+1=2an2+bn2 で矛盾を作る。

解答

(1)
初めの値を計算すると a2=2a1b1=2,b2=2a12+b12=3 である。さらに a3=2a2b2=12,b3=2a22+b22=8+9=17 である。したがって a3 は3で割り切れ,b3 は3で割り切れない。 n3 において,an は3で割り切れ,bn は3で割り切れないと仮定する。このとき an+1=2anbn であるから,an+1 は3で割り切れる。また bn+1=2an2+bn2 であり,an は3で割り切れるので bn+1bn2(mod3) である。bn は3で割り切れないから,3で割った余りは1または2であり,bn2 の余りは1である。したがって bn+1 は3で割り切れない。よって数学的帰納法により,n3 で主張が成り立つ。

(2)
まず bn はすべて奇数であることを示す。b1=1 は奇数であり,bn が奇数なら bn+1=2an2+bn2 の第1項は偶数,第2項は奇数なので,bn+1 も奇数である。したがってすべての nbn は奇数である。 a2=2b2=3 は互いに素である。ある n2anbn が互いに素であると仮定し,an+1bn+1 が共通の素因数 q を持つとする。bn+1 は奇数なので,q2 である。 qan+1=2anbn を割り,q2 だから,qan または bn を割る。もし qan なら,qbn+1bn+1=2an2+bn2 より qbn2,したがって qbn となる。これは an,bn が互いに素であることに反する。もし qbn なら,同じ式から q2an2 であり,q2 なので qan となって,やはり矛盾する。

したがって an+1bn+1 も互いに素である。数学的帰納法により,n2anbn は互いに素である。

総評

合同式と最大公約数の帰納法を組み合わせる問題である。目安は20分程度。(1)では bn2 の3で割った余りが0でないことを明確に書く。(2)では共通素因数が2でないことを bn の奇偶から先に押さえると,an または bn を割るという議論が破綻しない。

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出典: 九州大学 2006年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。