(1)
連立方程式は{(15−λ)x+6y=0,6x+(10−λ)y=0である。(x,y)=(0,0) 以外の解を持つためには,2式の係数が作る行列について (15−λ)(10−λ)−36=0 であればよい。整理すると λ2−25λ+114=0 であり,(λ−19)(λ−6)=0 である。よって λ=19, 6 である。
(2) 19 に対応する列を求める。λ=19 のとき −4x+6y=0 より,例えば(32)を取れる。λ=6 のとき 9x+6y=0 より,例えば(−23)を取れる。したがってT=(32−23)とおけばAT=T(19006)である。また T の行列式は 3⋅3−(−2)⋅2=13 だから逆行列をもち,T−1=131(3−223)である。
(3)
(2)よりA=T(19006)T−1であるからAn=T(19n006n)T−1である。計算するとAn=131(9⋅19n+4⋅6n6⋅19n−6⋅6n6⋅19n−6⋅6n4⋅19n+9⋅6n)である。
(4)
任意の列ベクトルは(xy)=u(32)+v(−23)と一意に表せる。実際,(uv)=T−1(xy)=131(3x+2y−2x+3y)である。
このとき(xnyn)=u19n−1(32)+v6n−1(−23)である。u=0 の場合,分子分母を 19n−1 で割るとxnyn=3u−2v(196)n−12u+3v(196)n−1→3u2u=32である。u=0 の場合,初期ベクトルは (−2,3) の方向であり,すべての n で(xnyn)=v6n−1(−23)となる。したがって xnyn=−23 である。u=0 は 3x+2y=0 と同値であるから,求める極限は⎩⎨⎧32−23(3x+2y=0),(3x+2y=0)である。問題文の仮定 xn=0 は,この場合分けのどちらにも矛盾しない。