方針
(1) は直線 に関する反射が であることから行列を作る。(2)は先に60度回転,その後に反射なので,行列の積の順序は「反射行列 回転行列」である。(3)(4)は を確認し,3回作用は1回作用と同じ,逆変換も 自身であることを使う。別解として,回転と反射の合成は反射になり,2回で元に戻ることを幾何的に見てもよい。
解答
(1)
直線 に関する対称移動では,点 は に移る。したがって,この移動を表す行列 はである。
(2)
原点中心に正の向きに60度回転する行列を とするとである。問題の移動は,まず を行い,次に を行うので,求める行列は である。よってである。
(3)
まずである。したがって3回行った結果は と同じである。 よりである。よって である。
(4) なので, の逆変換は 自身である。したがってを満たす点 はである。計算するとである。よってである。
「先に回転、後に反射」なので、列ベクトルに作用する行列は の順で掛ける。
別解
解法2
方針
回転と鏡映の合成を幾何的に一つの鏡映として捉える。方向角 のベクトルは、60度回転で 、方向角 の直線に関する鏡映で へ移る。この角度変換から行列と、2乗が恒等変換であることを同時に得る。
解答
(1)
直線 に関する鏡映はだから(2)
単位ベクトル をまず 回し、その後 に関して反射すると加法定理で の係数を読むとしたがってこれが である。
(3)
この変換は一つの鏡映なので、2回行えば元に戻る。よって 、 である。したがって(4)
逆変換も 自身だから
総評
難度4,計算量4。合成順序を間違えないことが最重要である。列ベクトルに左から行列を掛ける流儀では,先に回転,後に反射なので になる。後半は の確認で一気に短くなる。幾何的には反射変換なので2回で元に戻る,という見方を持っておくと計算結果の検算にもなる。目安時間は15分前後。