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九州大学 2007年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

abを正の数とし,
空間内の3点A(a,a,b)B(a,a,b)C(a,a,b)を考える.
ABCを通る平面をα
原点Oを中心としABCを通る球面をSとおく.
このとき,次の問いに答えよ.

(1) 線分ABの中点をDとするとき,
DCABおよびDOABであることを示せ.
またABCの面積を求めよ.

(2) ベクトルDCDOのなす角をθとするとき
sinθを求めよ.
また,平面αに垂直で原点Oを通る直線と平面αとの交点をHとするとき,
線分OHの長さを求めよ.

(3)Pが球面S上を動くとき,
四面体ABCPの体積の最大値を求めよ.
ただし,Pは平面α上にはないものとする.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

ベクトル図形と方程式 ベクトル成分計算内積の利用体積計算

方針

(1) は中点 D の座標を出し,AB,DC,DO の成分を並べて内積で直交を示す。面積は ABDC を利用して 12ABDC とする。(2)は DCDO の内積から cosθ を出し,sinθ を求める。OH は平面 ABC への原点からの距離であり,AB に垂直な断面三角形 ODC の高さとして DOsinθ で求まる。(3)は球の半径と中心 O から平面 α までの距離 OH を使い,球面上の点から平面までの最大距離が R+OH になることから体積最大を出す。

解答

(1)

線分 AB の中点は D=(aa2,a+a2,b+b2)=(0,0,b) である。したがって AB=BA=(2a,2a,0) であり,DC=CD=(a,a,2b),DO=OD=(0,0,b)である。

内積を計算すると ABDC=(2a)a+(2a)a+0=0 であり,また ABDO=0 である。よってDCAB,DOABである。

さらにAB=22a,DC=a2+a2+4b2=2a2+4b2=2a2+2b2である。ABDC より,DCAB を底辺としたときの頂点 C からの高さである。したがって[ABC]=12ABDC=1222a2a2+2b2=2aa2+2b2である。

(2) DCDO=(a,a,2b)(0,0,b)=2b2である。また DC=2a2+2b2,DO=b なのでcosθ=2b2b2a2+2b2=2ba2+2b2である。したがって sin2θ=12b2a2+2b2=a2a2+2b2 であり,a>0 だから sinθ=aa2+2b2 である。

次に OH を求める。ABDCDO の両方に垂直なので,点 O,D,C を含む平面は AB に垂直である。この断面で見ると,平面 α と断面の交線は直線 DC であり,OH は点 O から直線 DC に下ろした高さである。したがって三角形 ODC においてOH=DOsinθ=baa2+2b2=aba2+2b2である。

(3)

球面 S の半径は OA=a2+a2+b2=2a2+b2 である。この半径を R と書くと R=2a2+b2 である。

四面体 ABCP の底面を ABC とすると,体積は 13[ABC]×(P から平面 α までの距離) である。球の中心 O から平面 α までの距離は OH であるから,球面上の点 P から平面 α までの距離の最大値は,O から平面 α と反対側の法線方向に半径だけ進んだ点で R+OH となる。

したがって体積の最大値はVmax=132aa2+2b2(2a2+b2+aba2+2b2)=2a3{(a2+2b2)(2a2+b2)+ab}である。

AB に垂直な断面で見ると、空間内の距離 OH は三角形 ODC の高さになる。

総評

難度6,計算量6。中点 D を取ることで,AB に垂直な断面 ODC が見える構成になっている。(2)の OH は空間内の距離だが,断面三角形 ODC の高さとして処理できるのがポイントである。(3)では,固定平面に対する球面上の点の距離最大が「中心から平面までの距離+半径」になることを明確に書くとよい。目安時間は25分前後。

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出典: 九州大学 2007年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。