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九州大学 2007年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

さいころを3回続けて投げて出た目を順にabcとする.
これらの数abcに対して2次方程式

(*) ax2+bx+c=0

を考える.
ただし,さいころはどの目も同様に確からしく出るものとする.
このとき,次の問いに答えよ.

(1) 2次方程式(*)が異なる二つの実数の解を持つとき,
acの取りうる値を求め,
acの各値ごとに可能なacの組(a,c)がそれぞれ何通りあるかを求めよ.

(2) 2次方程式(*)が異なる二つの有理数の解をもつ確率を求めよ.
ただし,一般に自然数nが自然数の2乗でなければnは無理数であることを用いてよい.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

確率場合の数方程式・不等式 数え上げ判別式、場合分け

方針

異なる2実根の条件は判別式 D=b24ac>0 である。さいころでは 1b6 なので,まず 4ac<b236 から ac<9 と絞り,実際に作れる ac と順序付きの (a,c) の個数を表にする。(2)で有理数解をもつには,解の公式の平方根 D が有理数であればよい。D は自然数なので,正の平方数である場合だけを,ac ごとに b=1,,6 で調べる。

解答

(1)

方程式 ax2+bx+c=0 が異なる2つの実数解をもつ条件は,判別式 D=b24ac が正であることである。さいころの目より 1b6 なので,D>0 となるには 4ac<b236 が必要である。したがって ac<9 である。 a,c はともに1から6までの整数なので,ac<9 で実際に作れる値と,順序付きの組 (a,c) の個数はac1234568(a,c) の組数1223242である。例えば ac=4 では (1,4),(2,2),(4,1) の3通りである。

また,これらの各値では実際に b を十分大きく選べば b2>4ac となる。よって,積 ac の取りうる値と組数は上の表の通りである。

(2)

解の公式より,解は b±b24ac2a である。a,b,c は整数なので,異なる2つの有理数解をもつためには,判別式 D=b24ac が正の平方数であればよい。問題文の注意より,正の平方数でない自然数の平方根は無理数である。

(1) で得た ac の候補ごとに,1b6D が正の平方数になる場合を調べる。acD=b24ac が正の平方数となる b(a,b,c) の個数1なし0232342453562654862である。たとえば ac=6 では b=5 のとき D=2524=1 となり,(a,c)(1,6),(2,3),(3,2),(6,1) の4通りである。

したがって有利な場合の数は 0+2+2+3+2+4+2=15 である。全事象は 63=216 通りなので,求める確率は 15216=572 である。

実数解の条件で積 ac を絞り、その後に判別式が平方数かを調べる。

総評

難度5,計算量5。実数解の条件は D>0,有理数解の条件は D が正の平方数,という2段階を混同しないことが大切である。ac<9 で候補を絞ったあと,(a,c) は順序付きで数える。最後の表では ac の値ごとに許される b がほぼ一つに決まるので,表を丁寧に作れば数え漏れを防げる。目安時間は20分前後。

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出典: 九州大学 2007年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。