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九州大学 2011年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

座標平面上の楕円x2a2+y2b2=1 (a>b>0)について,
以下の問いに答えよ。

(1) x座標が小さい方の焦点Fを極とし,
Fからx軸の正の方向へ向かう半直線を始線とする極座標(r,θ)で表された
楕円の極方程式r=f(θ)を求めよ。

(2) 座標平面上の原点O(0,0)と楕円上の2点P1P2について,
線分OP1と線分OP2とが互いに直交する位置にあるとする。
線分OP1およびOP2の長さをそれぞれr1r2とするとき,
1r12+1r22の値は定数となることを示せ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式 座標設定軌跡、式変形

方針

(1) は左焦点を極にした極座標に直し、楕円の「2焦点からの距離の和が 2a」という性質を使う。右焦点までの距離を 2ar として2乗し、c2=a2b2 を用いて整理する。(2)は原点から見た方向角を ϕ とし、楕円上の点までの距離 r を方程式に代入して 1/r2 を方向だけで表す。直交する方向は ϕ+π/2 なので、足すと三角関数が消える。

解答

(1) c=a2b2 とおく。楕円の焦点は (±c,0) であり、x 座標が小さい方の焦点は F=(c,0) である。

この F を極とし、x 軸正方向を始線とする極座標で点を表すと x=c+rcosθ,y=rsinθ である。また、右の焦点を F=(c,0) とする。楕円上の点では PF+PF=2a であり、PF=r だから PF=2ar である。

一方、座標からPF2=(c+rcosθc)2+(rsinθ)2=(rcosθ2c)2+r2sin2θである。したがって (2ar)2=r24crcosθ+4c2 である。展開して r2 を消すと 4a24ar=4crcosθ+4c2 であり、4で割って整理すると r(accosθ)=a2c2 である。a2c2=b2 だから r=f(θ)=b2accosθ である。

左:焦点 F を極とする表示。右:中心 O から互いに直交する2方向。

(2)

原点から楕円上の点へ向かう方向角を ϕ とし、その点までの距離を r とする。この点の座標は (x,y)=(rcosϕ,rsinϕ) である。楕円の方程式 x2a2+y2b2=1 に代入すると r2cos2ϕa2+r2sin2ϕb2=1 である。よって 1r2=cos2ϕa2+sin2ϕb2 である。

2本の線分 OP1,OP2 が直交するなら、対応する方向角は ϕϕ+π/2 としてよい。したがって 1r12=cos2ϕa2+sin2ϕb2 であり、1r22=cos2(ϕ+π/2)a2+sin2(ϕ+π/2)b2=sin2ϕa2+cos2ϕb2である。これらを足すと1r12+1r22=cos2ϕ+sin2ϕa2+sin2ϕ+cos2ϕb2=1a2+1b2である。これは P1,P2 の位置によらない定数である。

総評

楕円の焦点性質と、原点から見た方向表示を使う問題である。(1)では焦点を極に取るため、通常の中心極座標と混同しないことが重要である。PF=2ar として2乗し、a2c2=b2 を使うと極方程式が短く出る。(2)は方向角を置けば、直交する方向で sin2cos2 が入れ替わるだけで定数性が見える。目安時間は20分程度。

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出典: 九州大学 2011年度 後期日程 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。