Evolton

九州大学 2010年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

直線y=ax(ただしaは正の実数)をlとし,曲線y=f(x)(ただしx0)をCとする。
曲線Cが直線lの下側にあり,曲線C上の点(t,f(t))と直線lとの距離がat2で表されるとき,
以下の問いに答えよ。

(1) 関数f(x)を求めよ。

(2) 曲線Cx軸で囲まれた図形を,x軸のまわりに回転させてできる回転体の体積Vを求めよ。

(3) Vが最大となるようにaの値を定めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安15

図形と方程式積分微分 座標設定体積計算微分による最大最小

方針

曲線が直線y=axの下側にあるので,点(t,f(t))から直線までの距離は符号を迷わず{atf(t)}/a2+1と書ける。これをat2に等置してfを決める。体積はf(x)=axaa2+1x2の正の零点までをx軸回転し,最後はaだけの関数a2/(a2+1)3/2を微分して最大値の位置を調べる。

解答

(1)

直線laxy=0 と書ける。曲線Cは直線lの下側にあるので,点(t,f(t))について atf(t)0 である。したがって点(t,f(t))と直線lとの距離は atf(t)a2+1 である。これがat2に等しいから atf(t)a2+1=at2 であり,f(t)=ataa2+1t2 を得る。よって f(x)=axaa2+1x2 である。

(2) k=a2+1とおくと f(x)=axakx2=ax(1kx) である。x0f(x)=0となるのは x=0,x=1k であるから,曲線Cx軸で囲まれる部分は0x1/kにある。したがって回転体の体積はV=π01/k{ax(1kx)}2dx=πa201/kx2(1kx)2dxである。u=kxとおくと01/kx2(1kx)2dx=1k301u2(1u)2du=1k301(u22u3+u4)du=1k3(1312+15)=130k3である。よって V=πa230(a2+1)3/2 である。

(3)

π/30は正の定数なので,ϕ(a)=a2(a2+1)3/2(a>0) を最大にすればよい。微分するとϕ(a)=2a(a2+1)3/23a3(a2+1)5/2=a(2a2)(a2+1)5/2である。a>0より,ϕ(a)の符号は2a2の符号で決まる。したがってϕ(a)0<a<2 で増加し,a>2 で減少する。よってVを最大にするaa=2 である。

直線の下側に決まる放物線

曲線は直線の下側にあり、x 軸との間の青い領域を回転する。図は a=1

別解

方針

(1) (2) は距離公式と円板法で求める。(3) では x=a2 と置き、最大化する式を平方して、等号条件が明瞭な多項式恒等式へ帰着する。

解答

(1)

曲線が直線 axy=0 の下側にあることから距離はatf(t)a2+1である。これを at2 と等置してf(x)=axaa2+1x2を得る。

(2) k=a2+1 と置けば、囲まれる区間は 0x1/k である。円板法と u=kx によりV=πa201/kx2(1kx)2dx=πa230(a2+1)3/2となる。

(3) ϕ(a)=a2(a2+1)3/2を最大にする。x=a2>0 と置くとϕ(a)2=x2(x+1)3である。恒等式4(x+1)327x2=(x2)2(4x+1)0よりϕ(a)2427であり、等号は x=2 のときに限る。したがってa=2のとき V は最大になる。

総評

難度6、計算量5。距離条件から曲線を決める段階で,下側という条件を使って符号を固定することが重要である。体積では零点1/a2+1を上端にする点,最大化では定数を外してa2/(a2+1)3/2だけを調べる点が採点の中心になる。目安時間は15分前後で,積分を置換して1/30まで丁寧に出せば計算ミスを減らせる。

冊子PDFで見る九大の図形と方程式の問題で問題集を作る

出典: 九州大学 2010年度 後期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。