方針
曲線が直線y=axの下側にあるので,点(t,f(t))から直線までの距離は符号を迷わず{at−f(t)}/a2+1と書ける。これをat2に等置してfを決める。体積はf(x)=ax−aa2+1x2の正の零点までをx軸回転し,最後はaだけの関数a2/(a2+1)3/2を微分して最大値の位置を調べる。
解答
(1)
直線lは ax−y=0 と書ける。曲線Cは直線lの下側にあるので,点(t,f(t))について at−f(t)≧0 である。したがって点(t,f(t))と直線lとの距離は a2+1at−f(t) である。これがat2に等しいから a2+1at−f(t)=at2 であり,f(t)=at−aa2+1t2 を得る。よって f(x)=ax−aa2+1x2 である。
(2) k=a2+1とおくと f(x)=ax−akx2=ax(1−kx) である。x≧0でf(x)=0となるのは x=0,x=k1 であるから,曲線Cとx軸で囲まれる部分は0≦x≦1/kにある。したがって回転体の体積はV=π∫01/k{ax(1−kx)}2dx=πa2∫01/kx2(1−kx)2dxである。u=kxとおくと∫01/kx2(1−kx)2dx=k31∫01u2(1−u)2du=k31∫01(u2−2u3+u4)du=k31(31−21+51)=30k31である。よって V=30(a2+1)3/2πa2 である。
(3)
π/30は正の定数なので,ϕ(a)=(a2+1)3/2a2(a>0) を最大にすればよい。微分するとϕ′(a)=2a(a2+1)−3/2−3a3(a2+1)−5/2=(a2+1)5/2a(2−a2)である。a>0より,ϕ′(a)の符号は2−a2の符号で決まる。したがってϕ(a)は 0<a<2 で増加し,a>2 で減少する。よってVを最大にするaは a=2 である。
直線の下側に決まる放物線
曲線は直線の下側にあり、x 軸との間の青い領域を回転する。図は a=1。
別解
方針
(1) (2) は距離公式と円板法で求める。(3) では x=a2 と置き、最大化する式を平方して、等号条件が明瞭な多項式恒等式へ帰着する。
解答
(1)
曲線が直線 ax−y=0 の下側にあることから距離はa2+1at−f(t)である。これを at2 と等置してf(x)=ax−aa2+1x2を得る。
(2) k=a2+1 と置けば、囲まれる区間は 0≦x≦1/k である。円板法と u=kx によりV=πa2∫01/kx2(1−kx)2dx=30(a2+1)3/2πa2となる。
(3) ϕ(a)=(a2+1)3/2a2を最大にする。x=a2>0 と置くとϕ(a)2=(x+1)3x2である。恒等式4(x+1)3−27x2=(x−2)2(4x+1)≧0よりϕ(a)2≦274であり、等号は x=2 のときに限る。したがってa=2のとき V は最大になる。
総評
難度6、計算量5。距離条件から曲線を決める段階で,下側という条件を使って符号を固定することが重要である。体積では零点1/a2+1を上端にする点,最大化では定数を外してa2/(a2+1)3/2だけを調べる点が採点の中心になる。目安時間は15分前後で,積分を置換して1/30まで丁寧に出せば計算ミスを減らせる。
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出典: 九州大学 2010年度 後期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。