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九州大学 2011年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

50円と100円の硬貨が3枚ずつの計6枚と,さいころが1個ある。
これらの硬貨6枚とさいころ1個を同時に投げて,表が出た硬貨の合計額に
さいころの目の数nから2を引いた数の絶対値n2をかけ合わせた賞金をもらえるものとする。
たとえば,硬貨6枚すべてが表となり,さいころの目が6となった場合,
表が出た硬貨の合計額450円を4倍した1800円を賞金としてもらえる。
このとき,以下の問いに答えよ。

(1) 賞金を全くもらえない確率を求めよ。

(2) もらえる賞金が500円以上となる確率を求めよ。

(3) もらえる賞金の期待値を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

確率 数え上げ、期待値、独立性の利用

方針

表の硬貨の合計額 S と、さいころによる倍率 n2 は独立に扱える。(1)は賞金0円となる原因が S=0 または倍率0、つまり n=2 であることを包除で数える。(2)は S の分布を、50円硬貨の表の枚数と100円硬貨の表の枚数で作り、倍率2,3,4のときだけ500円以上が可能であることを使う。(3)は独立性により、期待値を E(S)E(n2) として計算する。

解答

(1)

表が出た硬貨の合計額を S とする。賞金は Sn2 である。これが0になるのは S=0 または n2=0 のときである。 S=0 となるのは6枚の硬貨がすべて裏のときなので、その確率は 126=164 である。また n2=0 はさいころの目が 2 のときであり、その確率は 16 である。硬貨とさいころは独立なので、両方が同時に起こる確率は 16416 である。したがって包除原理により、求める確率は 164+1616416=23128 である。

(2)

50円硬貨の表の枚数を i、100円硬貨の表の枚数を j とすると S=50i+100j であり、0i,j3 である。このようになる硬貨の出方は 3Ci3Cj 通りである。分布をまとめると、S は50円刻みで 0,50,100,150,200,250,300,350,400,450 を取り、それぞれの場合の数は 1,3,6,10,12,12,10,6,3,1 である。

さいころの倍率 n2 は、n=1,2,3,4,5,6 に対して 1,0,1,2,3,4 である。倍率0では賞金は0、倍率1では最大でも450円なので、500円以上にはならない。したがって考えるのは倍率2,3,4のときだけである。

倍率2のときは 2S500 より S250 が必要で、この場合の硬貨の出方は 12+10+6+3+1=32 通りである。倍率3のときは 3S500 なので、50円刻みで考えて S200 が必要であり、場合の数は 12+12+10+6+3+1=44 通りである。倍率4のときは 4S500 なので S150 が必要で、場合の数は 10+12+12+10+6+3+1=54 通りである。

さいころの各目は1通りずつで、全事象は 646=384 通りである。よって有利な場合の数は 32+44+54=130 であり、求める確率は 130384=65192 である。

(3)

硬貨の合計額 S と倍率 n2 は独立である。したがって賞金の期待値は E(Sn2)=E(S)E(n2) である。

まず、各硬貨が表になる確率は 1/2 であるから E(S)=35012+310012=75+150=225 である。また、さいころの倍率の期待値はE(n2)=12+22+32+42+52+626=1+0+1+2+3+46=116である。よって賞金の期待値は 225116=8252 である。

総評

硬貨の合計額とさいころの倍率を分けて考える確率問題である。(2)は分布表を作ると安全で、倍率2,3,4のしきい値がそれぞれ 250,200,150 円になることを50円刻みに合わせて判断する。(3)は独立性を使えば分布表を使わずに期待値が出る。目安時間は18分程度。

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出典: 九州大学 2011年度 後期日程 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。