方針
1回の試行で点Pが動く量は 、、 の3種類だけである。それぞれの確率をサイコロ36通りから数える。(1)(2) はその確率を直接使う。(3) では 回後に 座標が であるため、毎回 方向へ進まなければならない。そのうえで 座標が になるには、ちょうど1回だけ 、残り 回が であればよい。
解答
1回の試行で起こる移動を先に分類する。
2個のサイコロの目を区別して36通りで数える。両方の目が1または2であれば かつ なので、点Pは動かない。この確率は である。
一方、一方の目が1または2、もう一方の目が3以上であれば、 だが なので、移動は である。この場合は 通りあるから、確率は である。
最後に、両方の目が3以上であれば、 かつ なので、移動は である。この確率は である。
したがって1回の移動は のいずれかであり、それぞれの確率は である。
1回の試行で可能な変位は、次の3本だけである。
(1)
1回目の終了時に点Pが にあるのは、1回の移動が である場合である。よって求める確率は である。
(2)
2回目の終了時に点Pが にあるには、2回の移動の合計が になればよい。可能なのは またはその順序を入れ替えた場合だけである。 を使うと 座標が増えないので、2回で にはならない。
したがって求める確率は である。
(3)
回目の試行終了時に点Pが にあるとする。 座標が であるためには、 回すべての試行で 方向に1進まなければならない。したがって各回の移動は または である。
そのうえで 座標が になるには、 回のうち 回が 、残り1回が でなければならない。 となる回の選び方は 通りである。
各回の確率はどちらも なので、求める確率は である。
総評
サイコロ2個の大小を、移動の3分類に変換する確率問題である。目安時間は15分。 の確率は「片方が1,2、もう片方が3以上」であり、順序を考えて16通りになる点が最初の注意点である。(2) では存在しない移動 を混ぜないこと。(3) は 座標が最大値 に達しているため、毎回必ず 方向へ進むという制約に気づくと、二項分布型の数え上げに一気に簡略化できる。