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九州大学 2012年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

2個のサイコロを投げて,xy平面上の点Pを移動させる次の試行を考える。

試行:2個のサイコロを同時に投げて,大きい目の数をX,小さい目の数をYとする。
ただし,同じ目が出た場合は,XYの両者をその目の数とする。このとき,

Xが3以上なら,点Px軸の正の方向に1動かし,

Yが3以上なら,点Pをさらにy軸の正の方向に1動かす。

この試行を繰り返して点Pを原点(0,0)から順に動かしていくとき,
以下の問いに答えよ。

(1) 1回目の試行終了時に点P(1,0)に移動している確率を求めよ。

(2) 2回目の試行終了時に点P(1,1)に移動している確率を求めよ。

(3) n回目の試行終了時に点P(n,n1)に移動している確率を求めよ。
ただし,nは自然数である。

難易度4/ 10計算量4/ 10目安15

確率 数え上げ、独立性の利用、状態分類

方針

1回の試行で点Pが動く量は (0,0)(1,0)(1,1) の3種類だけである。それぞれの確率をサイコロ36通りから数える。(1)(2) はその確率を直接使う。(3) では n 回後に x 座標が n であるため、毎回 x 方向へ進まなければならない。そのうえで y 座標が n1 になるには、ちょうど1回だけ (1,0)、残り n1 回が (1,1) であればよい。

解答

1回の試行で起こる移動を先に分類する。

2個のサイコロの目を区別して36通りで数える。両方の目が1または2であれば X<3 かつ Y<3 なので、点Pは動かない。この確率は 2236=19 である。

一方、一方の目が1または2、もう一方の目が3以上であれば、X3 だが Y<3 なので、移動は (1,0) である。この場合は 224=16 通りあるから、確率は 1636=49 である。

最後に、両方の目が3以上であれば、X3 かつ Y3 なので、移動は (1,1) である。この確率は 4436=49 である。

したがって1回の移動は (0,0),(1,0),(1,1) のいずれかであり、それぞれの確率は 19,49,49 である。

1回の試行で可能な変位は、次の3本だけである。

(1)
1回目の終了時に点Pが (1,0) にあるのは、1回の移動が (1,0) である場合である。よって求める確率は 49 である。

(2)
2回目の終了時に点Pが (1,1) にあるには、2回の移動の合計が (1,1) になればよい。可能なのは (1,1)+(0,0) またはその順序を入れ替えた場合だけである。(1,0) を使うと y 座標が増えないので、2回で (1,1) にはならない。

したがって求める確率は 24919=881 である。

(3)
n 回目の試行終了時に点Pが (n,n1) にあるとする。x 座標が n であるためには、n 回すべての試行で x 方向に1進まなければならない。したがって各回の移動は (1,0) または (1,1) である。

そのうえで y 座標が n1 になるには、n 回のうち n1 回が (1,1)、残り1回が (1,0) でなければならない。(1,0) となる回の選び方は n 通りである。

各回の確率はどちらも 4/9 なので、求める確率は n(49)n149=n(49)n である。

総評

サイコロ2個の大小を、移動の3分類に変換する確率問題である。目安時間は15分。(1,0) の確率は「片方が1,2、もう片方が3以上」であり、順序を考えて16通りになる点が最初の注意点である。(2) では存在しない移動 (0,1) を混ぜないこと。(3) は x 座標が最大値 n に達しているため、毎回必ず x 方向へ進むという制約に気づくと、二項分布型の数え上げに一気に簡略化できる。

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出典: 九州大学 2012年度 後期日程 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。