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九州大学 2014年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

座標平面上の直線y=1l1,直線y=1l2とし,
x軸上の2点O(0,0)A(a,0)を考える。
P(x,y)について,次の条件を考える。d(P,l1)POかつd(P,l2)PA(A)ただし,d(P,l)は点Pと直線lの距離である。

(1) 条件(A)を満たす点Pが存在するようなaの値の範囲を求めよ。

(2) 条件(A)を満たす点P全体がなす図形の面積Saを用いて表せ。
ただし,aの値は(1)で求めた範囲にあるとする。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式積分 軌跡面積計算不等式評価

方針

P(x,y) から直線 y=1y=1 への距離はそれぞれ y+1y1 であるが、不等式は両辺が非負なので平方してよい。平方して整理すると、条件は下に凸の放物線 y(x21)/2 と上に凸の放物線 y{1(xa)2}/2 の間の領域になる。存在条件は上下の差が正になる x があること、面積は上下差の2次式を積分することで求める。

解答

(1)

P(x,y) について、直線 l1:y=1 までの距離は d(P,l1)=y+1 であり、直線 l2:y=1 までの距離は d(P,l2)=y1 である。また PO=x2+y2,PA=(xa)2+y2 である。

条件Aの2つの不等式は両辺が非負なので、平方して同値に変形できる。まず (y+1)2x2+y2 より 2y+1x2 すなわち yx212 である。次に (y1)2(xa)2+y2 より 2y+1(xa)2 すなわち y1(xa)22 である。

2つの放物線にはさまれる領域の形は、たとえば a=1 のとき次のようになる。

したがって条件Aを満たす点が存在するためには x2121(xa)22 となる実数 x が存在すればよい。これは x2+(xa)22 と同値である。左辺を平方完成すると x2+(xa)2=2(xa2)2+a22 である。最小値は x=a/2 のとき a2/2 だから、存在条件は a222 すなわち 2a2 である。

(2)

次に面積を求める。上側の放物線と下側の放物線の差は1(xa)22x212=1x2+(xa)22=1(xa2)2a24である。ここで R2=1a24 とおくと、2a2 より R0 であり、上下の差は R2(xa2)2 となる。領域が存在する x の範囲は xa2R である。

したがって u=xa/2 とおくと、面積 SS=RR(R2u2)du=[R2uu33]RR=43R3である。よって S=43(1a24)3/2 である。端点 a=±2 では R=0 となり、面積は0である。

総評

難度5、計算量5。目安時間は20分。距離条件を平方して2つの放物線にはさまれる領域へ変換する問題である。平方する前に両辺が非負であることを確認しておくと、同値変形として安心して使える。存在条件は2つの放物線が交わるかどうかであり、x2+(xa)2 の最小値を見るだけでよい。面積では上下差を R2u2 に直すと、積分範囲と式が同時に整理される。端点で面積が0になることも検算になる。

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出典: 九州大学 2014年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。