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九州大学 2015年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

座標平面上の直線l:y=1と点F(0,2)を考える。以下の問いに答えよ。

(1) 直線l上を動く点をDとする。点Pを,線分DPと線分FPの長さが等しく,
かつ線分DPy軸と平行となるように定める。このとき,点Pの軌跡Cを求めよ。

(2) aを実数とする。点Fを通り,傾きがaの直線m:y=ax+2を考える。
直線mと軌跡Cの交点が2つあることを示し,それぞれの座標を求めよ。
ただし,2つの交点をA,Bとし,点Ax座標が点Bx座標より小さいとする。

(3)A,Bにおける軌跡Cの接線をそれぞれlAlBとする。
接線lA,lBは互いに垂直であることを示せ。

(4) 接線lA,lBの交点を通り,y軸に平行な直線をnとする。
直線nは線分ABと,点A,Bとは異なる点で交わることを示せ。
また,軌跡C,直線m,直線nによって囲まれる図形のうち,
直線nの左側にある部分の面積をSAとし,右側にある部分の面積をSBとする。
このとき,SASBの比を求めよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安28

図形と方程式微分積分 軌跡接線・法線面積計算

方針

(1) は放物線の定義そのもので、点 P=(x,y) とおき、垂線の足 D=(x,1) との距離と焦点 F(0,2) との距離を等置する。(2) は直線と放物線を連立し、判別式が常に正であることから2交点を求める。(3) は放物線の接線の傾き x/3 を使う。(4) は2接線の交点の x 座標が2交点の x 座標の平均になることを計算し、相対座標 u=x3a で弦と放物線の差が偶関数になることから面積比を出す。

解答

(1)

P の座標を P=(x,y) とおく。線分 DPy 軸と平行で、D は直線 l:y=1 上にあるので D=(x,1) である。したがって DP=y+1 である。求める点では DP=FP であり、F=(0,2) だから FP=x2+(y2)2 である。よって y+1=x2+(y2)2 である。両辺は非負であり、2乗して (y+1)2=x2+(y2)2 を得る。展開すると y2+2y+1=x2+y24y+4 であり、6y=x2+3 である。したがって軌跡 CC:y=x26+12 である。

(2)

直線 m:y=ax+2C を連立すると x26+12=ax+2 である。両辺を6倍して x2+3=6ax+12 すなわち x26ax9=0 を得る。この2次方程式の判別式は (6a)241(9)=36(a2+1)>0 であるから、任意の実数 a に対して2つの異なる実数解をもつ。

解の公式より x=3a±3a2+1 である。x 座標が小さい方を A、大きい方を B とするので、A=(3a3a2+1, a(3a3a2+1)+2) B=(3a+3a2+1, a(3a+3a2+1)+2) である。

(3) C:y=x2/6+1/2 であるから、C 上の点の x 座標を u とすると、その点における接線の傾きは y=u3 である。

Ax 座標は 3a3a2+1 であるから、接線 lA の傾きは aa2+1 である。点 B における接線 lB の傾きは a+a2+1 である。これらの積は (aa2+1)(a+a2+1)=a2(a2+1)=1 である。したがって接線 lA,lB は互いに垂直である。

(4)

放物線 Cx=u における接線は y=u3(xu)+u26+12=u3xu26+12 である。 A,Bx 座標をそれぞれ uA,uB とする。2本の接線の交点の x 座標はuA3xuA26+12=uB3xuB26+12を解けばよい。uAuB なので、uAuB3x=uA2uB26=(uAuB)(uA+uB)6 より x=uA+uB2 である。

ここで uA=3a3a2+1,uB=3a+3a2+1 なので uA+uB2=3a である。したがって直線 nx=3a である。

また、線分 AB は直線 m 上の線分であり、A,Bx 座標は 3a をはさんでいる。したがって n:x=3a は線分 AB と、端点ではない点で交わる。

次に面積比を求める。u=x3a とおく。直線 m と放物線 C の差は(ax+2)(x26+12)=16(x26ax9)=9(a2+1)(x3a)26=9(a2+1)u26である。これは u の偶関数である。さらに交点は u=±3a2+1 に対応する。したがって、直線 n の左側の面積と右側の面積は SA=3a2+109(a2+1)u26du SB=03a2+19(a2+1)u26du であり、被積分関数が偶関数で積分区間が左右対称なので SA=SB である。よって求める比は SA:SB=1:1 である。

形を確認するため、代表として a=0 の場合を描く。一般の a でも、x=3a を中心に同じ左右対称の形になる。

総評

難度7、計算量6。目安時間は28分。放物線の定義、直線との交点、接線、面積比が連続して出る総合問題である。(1) では DP が鉛直なので D=(x,1) と置けることが入口になる。(3) は接線の傾きの積が 1 になることを示せばよい。(4) では2接線の交点の x 座標が弦の中点の x 座標 3a になることを計算で示す。面積比は図形的な左右対称ではなく、x3a で見たときの「直線−放物線」が偶関数になることから厳密に説明するとよい。 a=0 の代表図で弦・2接線・左右面積の対称性を可視化した。

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出典: 九州大学 2015年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。