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九州大学 2015年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

C1C2をそれぞれ次式で与えられる放物線の一部分とする。C1:y=x2+2x,0x2C2:y=x22x,2x0また,aを実数とし,直線y=a(x+4)lとする。

(1) 直線lC1が異なる2つの共有点をもつためのaの値の範囲を求めよ。

以下,aが(1)の条件を満たすとする。
このとき,lC1で囲まれた領域の面積をS1
x軸とC2で囲まれた領域でlの下側にある部分の面積をS2とする。

(2) S1aを用いて表せ。

(3) S1=S2を満たす実数a0<a<15の範囲に存在することを示せ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

積分関数 判別式面積計算、平均値の定理

方針

直線 l が点 (4,0) を通ることに注目し、C1 上の点と (4,0) を結ぶ傾き g(x)=x(2x)/(x+4) の最大値を調べる。a=0 では端点 x=0,2 の2点を必ず別扱いする。面積は共有点を与える2次方程式の根の間隔で表し、最後は S1S2 の連続性と a=0,1/5 での符号変化を用いる。

解答

(1)

直線 l:y=a(x+4) は点 4,0) を通る。C1 上の点 (x,x2+2x)4,0) を結ぶ直線の傾きは g(x)=x2+2xx+4=x(2x)x+4 である。ここで 0x2 である。

端点では g(0)=g(2)=0 であり、内部では g(x)>0 である。したがって a=0 なら端点 x=0,2 の2点で交わる。また a>0 では、水平線 y=ag(x) のグラフと 0<x<2 で異なる2点で交わる条件を調べればよい。

微分するとg(x)=(22x)(x+4)(2xx2)(x+4)2=x28x+8(x+4)2である。よって g(x)=0x2+8x8=0 であり、0<x<2 にある解は x=4+26 である。この点で g(x) は最大となる。最大値は g(4+26)=1046 である。

したがって、異なる2つの共有点をもつ条件は 0a<1046 である。

(2)

共有点の x 座標は x2+2x=a(x+4) すなわち x2+(a2)x+4a=0 の2解である。この2次方程式の判別式を D=(a2)216a=a220a+4 とおく。2解を α<β とすると、βα=D である。

2交点の間では C1 が直線 l より上にある。実際、差は (x2+2x)a(x+4)=(x2+(a2)x+4a)=(xα)(βx) である。したがってS1=αβ(xα)(βx)dx=(βα)36=D3/26である。よって S1=(a220a+4)3/26 である。

(3) a0a1/5 の範囲で考えると、S1S2a に対して連続に変化する。したがって S1S2 の符号変化を調べればよい。

まず a=0 のとき、直線 lx 軸である。よって S2=0 であり、(2)の式から S1=43/26=43 である。したがって S1S2>0 である。

次に a=1/5 のときを調べる。(2)より D=(15)22015+4=125 だから S1=(1/25)3/26=1750 である。

一方、C2:y=x22x と直線 y=(x+4)/5 の交点は x22x=x+45 すなわち 5x2+11x+4=0 の解であり、x=11±4110 である。x 軸と C2 で囲まれる全体の面積は 20(x22x)dx=43 である。直線より上にある部分は、2交点の間で C2 と直線に囲まれる部分であり、その面積は根の間隔 415 を用いて (41/5)36=4141750 である。したがって S2=434141750 である。

ここで 434141750>1750 である。実際、これは 999>4141 と同値であり、両辺は正で、2乗すると 998001>68921 であるから正しい。よって a=1/5 では S1S2<0 である。

以上より、連続性と中間値の定理から、0<a<15 の範囲に S1=S2 を満たす実数 a が存在する。

たとえば a=0.12 のときの位置関係は次のようになる。左側に C2、右側に C1 があり、直線 l は両側を横切る。

別解

解法2(2根の位置と判別式)

方針

共有点の2次方程式について、判別式だけでなく根の和・積から2根が [0,2] に入る条件を直接示す。面積を根の間隔で表し、端点での面積差を使って存在証明まで完結させる。

解答

共有点を与える2次方程式の根を直接調べる。

(1)

C1l の共有点の x 座標はh(x)=x2+(a2)x+4a=0の解である。判別式はD=a220a+4である。

a=0 のとき h(x)=x(x2) だから、x=0,2 の2点で交わる。a>0 のとき、2根の積は 4a>0、和は 2a である。2根が 0<x<2 に入るためには、a<2 のもとで D>0 であればよい。実際、2根は正で、その和が 2 より小さいので各根は 2 より小さい。

D>0a<1046またはa>10+46である。0<a<2 と合わせ、a=0 も含めると0a<1046である。

(2)

2根を α<β とするとβα=Dである。また C1l の上下差は (xα)(βx) だからS1=αβ(xα)(βx)dx=(βα)36=(a220a+4)3/26である。

(3)

F(a)=S1(a)S2(a) とおく。領域の境界は 0a1/5 で連続に動くので、F はこの区間で連続である。

a=0 では S1=4/3, S2=0 だから F(0)>0 である。一方、a=1/5 ではS1=1750,S2=434141750であり、S2>S1 だから F(1/5)<0 である。したがって中間値の定理により0<a<15F(a)=0、すなわち S1=S2 を満たす実数 a が存在する。

総評

難度6、計算量6。目安時間は25分。(1) は判別式だけでなく、共有点が指定区間 0x2 に2つ入る条件まで見る必要がある。点 4,0) から C1 上の点への傾き g(x) を使うと、範囲条件が自然に処理できる。(2) は根の間隔から面積を出すと短い。(3) は具体的な解を求める問題ではなく、存在証明である。a=0a=1/5S1S2 の符号を調べ、連続性で結ぶ構成が採点上の中心になる。 既存答案で欠けていた端点 a=0 を条件に含め、2解法で再確認した。

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出典: 九州大学 2015年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。