Evolton

九州大学 2018年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

2つの関数f(x)g(x)をそれぞれf(x)=(a+1)xg(x)=ax2とする。
ただし,aは正の実数とする。以下の問いに答えよ。

(1)
y=f(x)のグラフとy=g(x)のグラフで囲まれた図形を座標平面上に図示せよ。

(2)
y=f(x)のグラフとy=g(x)のグラフで囲まれた図形の面積Saの式で表せ。
また,面積Sが最小となるaと,そのときの面積を求めよ。

(3)
y=f(x)のグラフとy=g(x)のグラフで囲まれた図形の面積Sが最小となるとき,
この図形を直線y=f(x)の周りに1回転してできる回転体の体積Vを求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

積分図形と方程式 面積計算体積計算微分による最大最小

方針

交点を求めて直線と放物線の上下関係を図示し、面積を積分する。面積は a で微分して最小化する。最小時 a=2 の回転体は、回転軸方向の座標と軸からの距離を導入し、軸に垂直な円板の体積を積分する。

解答

(1) 交点は(a+1)x=ax2よりx=0,x=a+1aである。その間では(a+1)xax2=x(a+1ax)>0だから直線が上、放物線が下にある。形状は次の通りである。

(2) 面積はS=0(a+1)/a{(a+1)xax2}dxである。よってS=(a+1)36a2となる。微分するとS(a)=(a+1)2(a2)6a3だから、S0<a<2 で減少し、a>2 で増加する。したがってa=2,Smin=98である。

(3) a=2 のとき領域は0x32,2x2y3xであり、回転軸は y=3x である。軸方向の座標をs=x+3y10とする。放物線上の点 (x,2x2) から軸までの距離はR(x)=3x2x210で、軸方向の座標はs(x)=x+6x210,dsdx=1+12x10>0である。したがって軸に垂直な断面は重複なく円板となり、V=π03/2R(x)2ds=π101003/2(3x2x2)2(1+12x)dxである。ここで03/2(3x2x2)2(1+12x)dx=818だからV=81π8010となる。

別解

解法2

方針

(1) は交点と差の符号で領域を決める。(2) はa+1=a2+a2+1に相加平均・相乗平均を適用して微分せずに最小化する。(3) は領域内の微小面積を回転軸まわりの薄い円筒殻として積分する。

解答

(1) 交点は(0,0),(a+1a,(a+1)2a)であり、その間ではf(x)g(x)=x(a+1ax)>0である。したがって解法1の図のように、直線を上側、放物線を下側とする領域になる。

(2) 積分からS=(a+1)36a2である。一方、a2+a2+1=a+1に相加平均・相乗平均を用いるとa+13a243だから(a+1)3a2274である。等号は a/2=1、すなわち a=2 のときに成り立つ。よってa=2,Smin=98となる。

(3) a=2 の領域では、点 (x,y) から軸 y=3x までの距離は3xy10である。軸に平行な微小面積 dA を回転すると、半径がこの距離の薄い円筒殻を作る。したがってV=2π1003/22x23x(3xy)dydxである。内側から積分すると03/22x23x(3xy)dydx=03/2(92x26x3+2x4)dx=81160となる。よってV=2π1081160=81π8010である。

総評

面積最小と斜め軸まわりの回転体を組み合わせた問題である。目安時間は25〜30分。図で直線が上、放物線が下になる区間を確認してから積分する。(2) は微分と相加平均・相乗平均の両方で a=2S=9/8 を検算できる。(3) は縦切りをそのまま円板にできないため、解法1では軸方向座標、解法2では軸からの距離による円筒殻を使う。全ての積分を独立表示にし、座標変換の倍率を明記した。

冊子PDFで見る九大の積分の問題で問題集を作る

出典: 九州大学 2018年度 後期 第5問 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。